10%の食塩水1.8kgを運んでいたところ、このうちの5%をこぼしてしまったため同じ重さの水を加えました。ここに食塩を加えてはじめの濃度(のうど)と同じにしたいとき、何gの食塩を加えればよいですか。

 

食塩水をこぼした後に水を加えてできた食塩水の濃度(詳細は書きませんが、10×19/20=19/2%)を求め、それに食塩を混ぜると考えて天秤などで処理することもできますが、ここでは、濃度を一切求めずに解きます。

この問題ではこういう解き方をしなくてもいいでしょうが、もっとハイレベルな問題になるとこういう解き方が必要になります(因みに、今回取り上げる洗足学園の問題は、以前取り扱った比を利用する解き方で処理する(1800×5/100×10/90)のが一番簡単です)。

まず、水の量がどのように変化したか考えます。
食塩水を5%=1/20こぼしたことにより、水の量は最初の19/20となり、その後、こぼした食塩水と同じ重さの水を加えたことにより、水の量は最初の
  1/20×10/9(こぼした食塩水のうち90/100=9/10が水であったのに、補ったのは水だけだから、水の量が10/9倍になっていますね。)
 =10/180
増えて、最初の19/20+10/180=181/180となり、最初の1/180だけ増えていることがわかります。
濃さを保つためには、当然、食塩の量も1/180増えることになり、最初の
  1/20+1/180(こぼした食塩の量を補う必要がありますね。)
 =10/180
だけ加えることになります。
最初の食塩の量は1800×10/100=180gだから、加えた食塩の量は10gとなります。
なお、約分できるにも関わらず約分していない分数があるのは、先の計算を見越しているからです。
説明を丁寧に書くと長々しいですが、実際には次のようにさっと解けます。
  19/20+1/20×10/9=181/180
  1/20+1/180=10/180→10g

 

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