A君が60分かけて歩く道をB君は55分で歩き、B君が60分かけて歩く道をC君は70分で歩きます。
ただし、3人の歩く速さは、それぞれ一定であるとします。
(1)A君が60分かけて歩く道をC君が歩いたときにかかる時間を求めなさい。
(2)A君はP地点とQ地点の間を1人で往復しました。一方、B君・C君ペアは、まずB君がP地点からQ地点まで歩き、Q地点でC君と交代し、C君がQ地点からP地点まで歩きました。すると、A君が1人でP地点とQ地点の間を歩いて往復したときにかかった時間と、B君・C君ペアが歩いたときにかかった時間の差は1分でした。A君が歩いたときにかかった時間を求めなさい。
(注)
(1)の解答欄は「 分 秒」、(2)の解答欄は「 分」となっていました。
(1)が(2)を解くための誘導になっています。
(1)は、時間の比を速さの比を経由することなくそのまま時間の比(比例)として処理すれば簡単に解けますね(滝中学校2021年算数第4問、同志社中学校2025年算数第5問の解説と同様の手法です)。
(2)は、神戸海星女子学院中学校2003年算数第2問の解説と同様の手法です。
女学院の問題の誘導自体は適切なものなので、解説では、その誘導に従って解いています。
仮に、(1)の誘導がなく、(2)だけが問われれば、以下のように解いたと思います。
(2)の解き方のベースは同じですが、約比することで計算が楽になりやすいからです。
同一距離を進む時間の比は、A:B:C=72:66:77となります(A:B=60分:55分=12:11、B:C=60分:70分=6:7だから、共通部分のBに着目して比合わせしました)。
Aが72×2=144分歩くと、BとCのペアは66分+77分=143分歩くことになり、A1人の場合より1分短くなります。
本来、問題文の条件と比べて何倍かしないといけませんが、たまたま1分という値が出てきたので、答えは144分となります。
詳しくは、下記ページで。