日本数学オリンピック(JMO)2025年予選の問題

 

今回は、日本数学オリンピック2025年予選第4問を取り上げ、解説します。

下の問題例のように、中学入試で昔からよく出されてきた倍数と余りの問題です。

 神戸女学院中学部1995年算数1日目第1問

 麻布中学校2002年算数第2問

 神戸女学院中学部2019年算数第1問

さて、JMOの問題を解いてみましょう。
2、3、4、5、6のそれぞれで割った余りがどの2つも異なる数は、60(2、3、4、5、6の最小公倍数)個ごとに同様の繰り返しで現れるから、上の麻布中学校の問題の別解のように、60個の整数を横に6個ずつ書き出して調べつくすこともできますが、ここでは少し頭を使って解きます。
余りの連動性を考慮し、2、4、6、3、5の順に余りを考えていきます。
とりあえず1以上60以下の整数で条件を満たすものを求めることにします。
(あ)2で割った余りが0のとき(偶数ですね)
4で割った余りは0か2となりますが、0は使えないので、4で割った余りは2と確定します。
6で割った余りは0か2か4となりますが、0と2は使えないので、6で割った余りは4と確定します。
6で割ると4余る数は3で割ると1余るということが自動的に決まります。
5で割った余りは0、1、2、3、4のいずれかですが、0と2と4と1は使えないので、5で割った余りは3と確定します。
6で割ると4余る数は、自動的に、2で割った余りが0となり、3で割った余りが1となるので、結局のところ、6で割ると4余り、4で割ると2余り、5で割ると3余る数で60以下のものを求めることになります。

この条件を満たすものに2をたす(いわゆる不足共通の処理(上で取り上げた問題の解説を参照)ですね)と、6でも4でも5でも割り切れる数、つまり60の倍数となるから、60-2=58だけですね。
(い)2で割った余りが1のとき(奇数ですね)
4で割った余りは1か3となりますが、1は使えないので、4で割った余りは3と確定します。
6で割った余りは1か3か5となりますが、1と3は使えないので、6で割った余りは5と確定します。
6で割ると5余る数は3で割ると2余るということが自動的に決まります。
5で割った余りは0、1、2、3、4のいずれかですが、1と3と5と2は使えないので、5で割った余りは0か4となります。
6で割ると5余る数は、自動的に、2で割った余りが1となり、3で割った余りが2となるので、結局のところ、6で割ると5余り、4で割ると3余り、5で割ると0か4余る数で60以下のものを求めることになります。
まず、5で割ると0余る数のほうについて考えます。
6で割ると5余り、4で割ると3余る数に1をたすと、6でも4でも割り切れる数、つまり12の倍数となるから、12の倍数から1を引いた数のうち5で割り切れるもの(一の位が0か5のもの)を探すことになりますが、奇数の場合を考えているから、一の位が5のものを探すことになります。

12の倍数から1を引いた数で60以下のものを書き出していきます。
 11,23,35,・・・
のうち35だけが条件を満たしますね。
次に、5で割ると4余る数のほうについて考えます。
この条件を満たすものに1をたすと、6でも4でも5でも割り切れる数、つまり60の倍数となるから、60-1=59だけですね。
(あ)、(い)より、1以上60以下の整数の中に条件を満たすものが35、58、59の3個あります。
1000÷60=16・・・40だから、1以上1000以下の整数の中には、条件を満たすものが3×16+1=49個あります。

 

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