下の図の立体ABCD-EFGHは1辺の長さが6cmの立方体です。辺CG上に点Pをとり、4点P、A、F、Hを頂点とする。立体Xを作ります。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)点Pが点Gの位置にあるとき、立体Xの体積を求めなさい。
(2)点Pが点Cの位置にあるとき、立体Xの体積を求めなさい。
(3)点Pが点Cから2cmの位置にあるとき、立体Xの体積を求めなさい。
(1)は初歩的な問題で、解くのに10秒もかからないでしょう。
解説では、(2)と統一的に解決するために比を用いていますが、普通に角錐の体積公式をあてはめてもよいでしょう。
(2)は、立方体とそこにぴったり入る正四面体の体積比を知っていればほんの数秒で解けます(久留米大学附設中学校2024年算数第4問もぜひ解いてみましょう)。
もちろん、知らなくてもすぐにその体積比を求めることができます。
問題となるのは(3)ですが、(1)と(2)を利用して変化量で解くと簡単に解けます。
(2)はともかく、あまりにも簡単な(1)があったということから、滝中の出題者もこの解法を視野に入れていたと思われます。
関西では、最難関中の受験生なら常識と言える解法ですが、名古屋で指導していると、最難関中の受験生であっても、変化量に着目した解法を知らない(立体の場合だけでなく、平面の場合ですら使えない)子が大半で驚かされます。
因みに、開成中学校でも(3)の問題と全く同じ問題が出されています(開成中学校2021年算数第2問の(2))。
詳しくは、下記ページで。
変化量に着目して解ける平面図形の問題を何問か紹介しておきます。
筑波大学附属駒場中学校2016年算数第4問((1)と(2))
