日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2009年予選の問題
今回は、日本ジュニア数学オリンピック2009年予選第4問を取り上げ、解説します。
「正の」というのは、0より大きいということです。
今回取り上げた問題ですが、算数の計算の工夫を利用すれば、簡単に解けます。
例えば、2025×999(2025が999個あるということですね)を計算する際、2025×1000-2025(2025が1000個ある状態から1個取り除くということですね)=2025000ー2025=2022975として計算すると楽になります。
2025×999と2025×1000の2つの計算のうちどちらか1問を解きなさいと子供に言うと、後者を選択します。
1000のようなきっちりとした数のほうが計算が楽だからです。
さて、JJMOの問題を解いてみましょう。
3桁の整数で一の位と十の位がともに9の整数を書き出してみると、
199、299、399、・・・、999
となりますが、これらの整数は
200-1、300-1、400-1、・・・、1000-1
とすることができます。
そこで、条件を満たす3桁の2整数を100×〇ー1、100×△ー1(〇、△は2以上10以下の整数9)とします。
(100×〇ー1)×(100×△ー1)
=10000×〇×△ー100×〇ー100×△+1 (下の面積図を参照しましょう。黄色の長方形の面積が問題の2つの整数の積になります。長方形全体(きっちりした数の積(10000×〇×△)になりますね)から、黄緑色の長方形、紫色の長方形、水色の正方形の面積を取り除くのですが、その際、黄緑色の長方形と水色の正方形を合わせた長方形の面積(100×〇)と紫色の長方形と水色の正方形を合わせた長方形の面積(100×△)を引き、引きすぎた水色の正方形の面積(1×1)を足します(「ひきすぎ⇒たす」の利用)。
=☆0001-100×(〇+△) (☆は〇×△です。ひく数をまとめました。)
100×(〇+△)は100×(2+2)=400以上100×(10+10)=2000以下で、10000の位からの繰り下がりを考える(10000-400=9600、10000-2000=8000)と、千の位は8か9ととなります。
算数オリンピック・ジュニア算数オリンピック・キッズBEE対策プロ家庭教師の生徒募集について
算数オリンピック・ジュニア算数オリンピック・キッズBEE対策プロ家庭教師のお申込み・ご相談
