日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2005年の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2005年第3問を取り上げ、解説します。

JJMOの予選がなかったころの問題で、前半の問題は予選レベルの問題です。

問題を見た瞬間に、ベンツ切りの問題だと言ってあっという間に解いてしまう中学受験生が結構いるでしょう。

中点というのは真ん中の点ということです。
因みに、点Gは重心です。
2点OとGを直線で結びます。

  
いわゆる等高図形・等底図形の面積比の知識(「三角形の高さ一定⇒面積比=底辺の比、三角形の底辺一定⇒面積比=高さの比」)をフル活用します(いわゆるベンツ切りの処理)。
OP=PAだから、三角形GOAの面積を②とすると、三角形GOPの面積=三角形GPAの面積=①となります。
また、BQ=QOだから、三角形GABの面積=三角形GOAの面積=②となります。
同様に、OP=PAだから、三角形GBOの面積=三角形GAB=②となり、BQ=QOだから、三角形GBQの面積=三角形GQOの面積=①となります。
②+②+②=⑥が6に相当するから、四角形OPGQの面積(①+①=②)は2となります。
なお、真ん中の点同士を結んで解くこともできますが、この問題では上の解法と比べるとかなり劣るでしょう。

一応概略を書いておくと次のようになります。
台形部分でいわゆる台形ペケポンの処理を行い、最後に、等高図形の面積比の知識を利用して、三角形QOPの面積=三角形QPAの面積とすれば、すべての面積比がわかりますね。

東大の古い問題(東京大学1961年理科・文科数学第4問)が、この問題の最初に紹介した解法ですぐに解けるのでぜひ解いてみましょう。

 

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