日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2012年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2012年予選第5問を取り上げ、解説します。
正のというのは0より大きいということで、bcd、ab、cdはそれぞれb×c×d、a×b、c×dということです。
a+b×c×d=a×b+c×dの両辺からaとc×dを引くと、
 b×c×d-c×d=a×b-a
となり、分配法則の逆を利用すると、
 c×d×(b-1)=a×(b-1)
となります(中学生で因数分解を習っていれば、すべてを左辺に集めて因数分解すればいいでしょう)。
(あ)b-1が0のとき
bは1の1通りで、a、c、dはどのような数でもいいから、条件を満たすものは全部で(1×)9×9×9=729組あります。
(い)b-1が0でないとき
bは1以外の8通りあります。
このとき、c×d=aとなり、c、dはaの約数のペア(aが平方数のときは、c=dとなるものを約数のペアと考えます)となります。
aが1以上9以下の整数となる場合を調べつくすだけです。
c、dの組は、aの(正の)約数の個数だけありますね(約数の個数の求め方については、洛南高校附属中学校2016年算数第1問(1)の解答・解説を参照)。
 a
 1・・・1組
 2(素数)・・・2組
 3(素数)・・・2組
 4(2×2)・・・3組
 5(素数)・・・2組
 6(2×3)・・・2×2=4組
 7(素数)・・・2組
 8(2×2×2)・・・4組
 9(3×3)・・・3組
この場合は、8×(1+2+2+3+2+4+2+4+3)=184組あります。
(あ)、(い)より、条件を満たす組は全部で729+184=913組あります。

 

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