今回は、日本ジュニア数学オリンピック2004年第3問を取り上げ、解説します。
JJMOの予選がなかったころの前半の問題は予選レベルの問題で、小学生でも解けるものがたくさんあります。
今回取り上げる問題も簡単な問題で、中学入試でも同じような問題が出されています(灘中学校1998年算数2日目第2問など)。
さて、JJMOの問題を解いてみましょう。
正六角形の各頂点を中心とし、半径1の円をかくことになりますが、全部かく必要はありません。
同じことの繰り返しなので、隣り合う2つの頂点のところだけかけば十分で、あとは「方陣算方式」で処理できるからです(「方陣算方式」での処理については、桜蔭中学校2004年算数第4問、桜蔭中学校2008年算数第2問などの解答・解説を参照)。

Tはピンク色の正三角形6個分、Sは水色の正三角形6個分と紫色の扇形(1/3円)6個分だから、S-Tは、紫色の扇形6個分、つまり、半径1の円1/3×6=2個分の面積となり、1×1×π×2=2×π(2π)となります。