日本数学オリンピック(JMO)2000年予選の問題

 

今回は、日本数学オリンピック2000年予選第4問を取り上げ、解説します。
小学生でも普通に解ける有名問題で、実際、中学入試でも出されています(慶應義塾中等部2007年算数第6問など)。
トリボナッチ数列であることを見抜いた解法は上の慶應中等部の問題の解説の通りになります。
ここでは、トリボナッチ数列であることに気付かないふりをして解くことにします。
結局のところ、この問題は、1、2、3を何個か足し合わせて7を作る場合の数が何通りありますかということですね。
3の個数、2の個数、1の個数の順で組合せをまず選び出し、その後で並べ替えが何通りあるか考えます。
 3、3、1→1がどこに来るかで3通り
 3、2、2→3がどこに来るかで3通り
 3、2、1、1→3がどこに来るかで4通りあり、そのそれぞれに対して、2がどこに来るかで3通りあるから、4×3=12通り
 3、1、1、1、1→3がどこに来るかで5通り
 2、2、2、1→1がどこに来るかで4通り
 2、2、1、1、1→2がどこに来るかで(5×4)/(2×1)=10通り
 2、1、1、1、1、1→2がどこに来るかで6通り
 1、1、1、1、1、1、1→1通り
したがって、石段の登り方は全部で
  3+3+12+5+4+10+6+1
 =44通り
あります。
順列、組合せのいい練習になるとは思いますが、だいぶ面倒ですね。

なお、一歩で1段か2段の石段をのぼる問題であれば、フィボナッチ数列の問題になります。