今回は、日本数学オリンピック2007年予選第4問を取り上げ、解説します。
この年のJJMOでも同じ問題が出されています(日本ジュニア数学オリンピック2007年第8問)。
JJMOの予選がなかったころの9問中8番目の問題だから、JJMOとしては本選レベルの問題ということでしょうね。
とはいえ、小学生でも解ける可能性が十分ある問題です。
ある程度のレベルの中学校を志望する受験生であれば当然マスターしているはずの解法を使うだけですからね。
さて、問題を解いてみましょう。
「正の」というのは0より大きいということです。
4桁の整数nの上2桁と下2桁をそれぞれ、□、△(ともに10以上99以下の整数)とすると、nは□×100+△となります。
これが□×△の倍数(□×△×〇(〇は整数)とします)となるから、□×100+△=□×△×〇となります。
□×100と□×△×〇はともに□の倍数だから、△も□の倍数(□×☆(☆は整数)とします)となります。
△も□も2桁の数だから、☆は1以上9以下となります。
□×100+△=□×△×〇の△を□×☆で置き換えると、□×100+□×☆=□×□×☆×〇となります。
この式を1/□倍すると、100+☆=□×☆×〇となります。
☆も□×☆×〇も☆の倍数だから、100も☆の倍数、言い換えれば、☆は100の約数となります。
☆は1以上9以下だから、☆は1、2、4、5のいずれかとなります。
あとは、100+☆=□×☆×〇の☆が1、2、4、5の場合を調べつくすだけです。
(あ)☆=1のとき
101=□×〇となり、□と〇は101の約数のペアとなります。
101は素数だから、2桁の整数を約数を持たず、条件を満たしません。
(い)☆=2のとき
102=□×2×〇、つまり51=□×〇となり、□と〇は51の約数のペアとなりますが、51(3×17)の約数で2桁のものは、17、51だけとなります。
また、△(□×☆)が2桁の数だから、□は100/2=50未満(99/2以下の整数となりますが、計算を楽にするためあえてこのようにしています)の整数となり、(□,〇)=(17,3)だけがありえます。
(□,〇)=(17,3)のとき、言い換えれば、n=1734のとき、確かに条件を満たします。
(う)☆=4のとき
104=□×4×〇、つまり□×〇=26となり、□と〇は26の約数のペアとなりますが、26(2×13)の約数で2桁のものは、13、26だけとなります。
また、△(□×☆)が2桁の数だから、□は100/4=25未満の整数となり、(□,〇)=(13,2)だけありえます。
(□,〇)=(13,2)のとき、言い換えれば、n=1352のとき、確かに条件を満たします。
(え)☆=5のとき
105=□×5×〇、つまり□×〇=21となり、□と〇は21の約数のペアとなりますが、21(3×7)の約数で2桁のものは、21だけとなります。
ところが、△(□×☆)が2桁の数だから、□は100/5=20未満の整数となり、この場合はありえません。
(あ)~(え)より、求めるnは1734と1352となります。