日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2011年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2011年予選第8問を取り上げ、解説します。

最難関中学校の受験生であれば、直角三角形が直角の向かいの辺を直径とする円の中にきっちり入ることは知っているでしょう。
まず、そのことを利用します。
四角形ABQCは円の中にきっちり入っていますね。

  
以下、角XYZの大きさを単に角XYZと表記することにします。
円周角の定理を知っていれば、角AQC=角ABC=45度となることがすぐにわかるのですが、小学生には若干厳しいと思うので、円周上の点と円の中心を結んでこのことを確認します。
二等辺三角形OQAの底角と外角に着目すると、角OQA=角QOB×1/2となります。
また、二等辺三角形OQCの底角と外角に着目すると、角OQC=角QOB×1/2+角AOC×1/2=角QOB×1/2+45度となります。
結局、角PQC=45度となり、三角形PQCは直角二等辺三角形となり、CP=CQ=CRとなります。
与えられた図形に、与えられた図形を点Cを中心に180度回転したものを付け加えます。
さらに、図のように2直線を引き、等しい辺の長さと角度をチェックすると、大きな正方形の中に面積を求めたい三角形と合同な直角三角形4個と小さな正方形が入っていることがわかります(算数オリンピックや最難関中学校の入試では定番と言える図ですね。問題を見た瞬間にこの図が思い浮かんでいて、本当にこの図になることの裏付けをしているという感じです)。
したがって、求める面積は
  (5×5-3×3×1/2)×1/4
 =41/8
となります。

なお、三角形PQCが直角二等辺三角形であることを確認した後、次のようにすることもできます。

三角形APCと三角形BQCは合同(2辺とその間の角がそれぞれ等しいから)だから、求める面積は

  三角形ABCの面積+三角形BQCの面積-三角形APCの面積-三角形PQCの面積

 =三角形ABCの面積-三角形PQCの面積

 =5×(5×1/2)×1/2-(3×1/2)×(3×1/2)×1/2

 =41/8

となります。

 

 算数オリンピック・ジュニア算数オリンピック・キッズBEE対策プロ家庭教師の生徒募集について

 

 算数オリンピック・ジュニア算数オリンピック・キッズBEE対策プロ家庭教師のお申込み・ご相談