日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2011年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2011年予選第4問を取り上げ、解説します。

問題文の図がかなり不正確な図になっています。

いくら何でもちょっとねぇという感じがしますし、こんな図ならないほうがいいとしか思えませんね。

問題自体はいい問題で、中学受験生が取り組んでおくべき問題です。

さて、問題を解いてみましょう。

直線MNは辺BCと平行になります。
このことは、例えば、2点CDを直線で結んでピラミッド相似に着目すればすぐにわかることなので、ここでは、ぐちゃぐちゃと説明はしません(中学生なら、中点連結定理で説明できます)。
(解法1)
図のように、台形DBCEを「等積変形」して平行四辺形DBFGを作り出します(三角形CNFを点Nを中心に180度回転させます)。

  
和差算(平行四辺形DMNG(MBFN)と三角形CNF(ENG)の和が2、差が1と考えられますね)により、三角形CNF(ENG)の面積は(2-1)/2=1/2となります。
また、三角形DNGの面積は平行四辺形DMNGの面積の半分となるから、(1+1/2)×1/2=3/4となり、三角形DNEの面積は3/4-1/2=1/4となります。
三角形ENGと三角形DNEは高さが等しいから、底辺の比は面積の比と等しくなり、GE:DE=1/2:1/4=2:1となり、結局、DE:BC=1:(1+2+2)=1:5となります。
三角形ADEと三角形ABCは相似(ピラミッド相似)で、相似比が1:5だから、面積比は(1×1):(5×5)=1:25となります。
したがって、三角形ADEの面積は(1+2)×1/(25-1)=1/8となります。
(解法2)
消去算を利用して解きます。
図のようにBDと平行な補助線EHを引き、MNと交わった点をIとします。

  
三角形EINと三角形EHCのピラミッド相似(相似比はEN:EC=1:2)に着目すると、その面積比は(1×1):(2×2)=1:4=①:④となります。
平行四辺形DMIE(MBHI)の面積を[1]とすると、
 [1]+①=1
 [1]+③=2
となるから、②=1となり、①=1/2、[1]=1/2となります。
高さが等しい平行四辺形(「上底0の三角形」も含みます)の面積比が上底+下底の比と一致するから、DE×2:HC=[2]:④=1:2となるから、DE:BC=1/2:(1/2+2)=1:5となります(以下略)。

 

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