日本数学オリンピック(JMO)2005年予選の問題

 

今回は、日本数学オリンピック2005年予選第9問を取り上げて解説します。

算数オリンピックのファイナルレベルの問題なので、算数オリンピックのファイナリストはぜひチャレンジしてみましょう。
問題文には、正五角形の内部に点Pをとると書いてありますが、問題文の角度の条件を満たすように2本の直線LとMを引いたとき、その交わった点がPとなると考えたほうがイメージしやすいでしょう(こういうイメージがあれば、下の解法も自然なものだと感じられると思います)。
直線L上に、AB(=AE)=AQとなるように点Qをとります(二等辺三角形の作出)。

  
三角形ABQはAB=AQの二等辺三角形だから、角AQB=角ABP=6°となり、角QAE=180-6×2-108=60°となります(等しい辺の間に60°の角度が出てきましたね)。
2点Q、Eを結ぶと三角形AEQは、1つの角の大きさが60度の二等辺三角形だから、正三角形となります。
角QEP=60+12=72°、角EQP=60-6=54°だから、角EPQ=180-72-54=54°となり、三角形EQPはEP=EQの二等辺三角形となり、結局、EP=EAとなります。
三角形EAPは、EP=EAの二等辺三角形だから、角EAP=(180-12)/2=84°となり、角BAP=108-84=24°となります。
また、角BAC=36°だから、角CAP=36-24=12°となります。
なお、上の解法では正五角形に関する角度の有名知識(灘中学校2024年算数1日目第10問の解答・解説を参照)を利用しています。

 

 

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