今回は、日本ジュニア数学オリンピック2005年第5問を取り上げ、解説します。
JJMOの予選がなかったころの問題で、前半の問題は実質的には予選の問題のようなものです。
「正の」というのは0より大きいということです。
まず、小さい数で実験してみましょう。
五進法は5で繰り上がりが生じ、十進法は10で繰り上がりが生じることに着目すれば、4、24、124、624はそれぞれ5-1、5×5-1、5×5×5-1、5×5×5×5-1を計算すれば機械的に求められますね。
五進法 十進法 重なり
1桁 1~4 1~9 1~4(4個)
2桁 5~24 10~99 10~24(15個)
3桁 25~124 100~999 100~124(25個)
4桁 125~624 1000~9999
5桁 625~
ここまで調べると、調べた範囲にしか桁数が同じ整数がないことにすぐに気づきますね。
一応それを確認しておきます。
以下、5を〇個かけあわせた数を5〇とします(他も同様)。
ある整数(△とします)が五進法でも十進法でも〇桁の整数であるとします。
五進法で〇桁の整数は5〇-1以上5〇未満の整数で、十進法で〇桁の整数は10〇-1以上10〇未満の整数だから、△が五進法でも十進法でも〇桁の整数になるのは、10〇-1≦△<5〇を満たすときになります(範囲の重なりがあるときですね)。
〇が4のとき、最初に調べたことから、この条件を満たす△がないことは明らかですね。
また、〇が1増えると、10〇-1が10倍され、5〇が5倍されるので、〇が4以上のとき△がないことは明らかですね。
したがって、求める個数は
4+15+25
=44個
となります。
因みに、この問題と同じような問題が今年の京大入試で出されている(京都大学2024年文系数学第4問)ので、ぜひ解いてみましょう。
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