今回は、日本ジュニア数学オリンピック2004年第4問を取り上げ、解説します。
JJMOの予選がなかったころの問題で、前半の問題は実質的には予選の問題のようなものです。
「正の」というのは0より大きいということで、3mは3×m、(n-7)mは(n-7)×mということです。
n=3m-1を2番目の式に代入すると、
(3m-1-7)m=16
3m2-8m-16=0
(3m+4)(m-4)=0
m>0だから、m=4となり、n=3×4-1=11となります。
2次方程式を習っていれば、上のようにすることができますが、小学生の場合は厳しいでしょう。
よく考えてみると、上の解法では整数という条件を全く使っていません。
整数という条件を使うと、小学生でも簡単に解けます。
(n-7)×m=16だから、n-7とmは16の(正の)約数の「ペア」となります。
16の約数を書き出すと、
1 2 4
16 8
となります。
これをすべてチェックしても答えを出せますが、ちょっとだけ頭を使います。。
n=3×m-1だから、nは3で割ると2余る数です。
3で割ると2余る数から3で割ると1余る数を引いた数であるn-7は、3で割ると1余る数となります。
また、16は3で割ると1余る数だから、mは3で割ると1余る数となります(面積図をイメージすればわかることです(東京大学2007年前期文科数学第3問や神戸大学2019年前期理系数学第4問・文系数学第2問を解いてみるとよいでしょう))。
結局、mとして考えられるのは1、4、16となります。
m=1のとき、n=3×1-1=2となり、7を引くことができませんね(負の数となってしまいますね)。
m=4のとき、n=3×4-1=11となり、n-7=11-7=4となり、すべての条件を満たしますね。
m=16のとき、n=3×16-1=47となり、n-7=47-7=40となり、2番目の式を満たしませんね。
したがって、n=11となります。
なお、n-7≦16だから、n≦23となります。
このことをあらかじめチェックしておけば、m=16のときに条件を満たさないことがすぐにわかるでしょう。
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