日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2008年の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2008年第2問を取り上げ、解説します。

JJMOの予選がなかったころの問題で、前半の問題は実質的には予選の問題のようなものです。

中学入試、高校入試、大学入試でも同じような問題が出されています(四天王寺中学校2005年算数B第1問(2)筑波大学附属駒場高等学校2017年数学第2問大阪市立大学(大阪公立大学)2018年前期文系数学第1問京都大学2009年数学文理共通第5問など)が、解説ページで紹介している解法を利用してこのJJMOの問題を解くのはあまり賢いやり方ではありません。

JJMOの出題者が簡単に解けるような数値設定をしてくれているのに、それを無にすることになりますからね。

なお、上の筑駒の問題の(2)が、2013から4024までの整数をすべてかけてできた数が2で最大何回割れるか問う問題であれば、下の解法で解くのがよいでしょう。

さて、JJMOの問題を解いてみましょう。

1から連続するn個の整数の積をn!と表記することにします。
  1004×1005×1006×・・・×2008
 =2008!/1003!
 =2008×2007×2006!/1003!
 =8×251×2007×2006!/1003!
ここで、
  2006!
 =1×2×3×4×5×6×・・・×2005×2006
 =(1×3×5×・・・×2005)×(2×4×6×・・・×2006) (奇数の積と偶数の積に分けました。)
 =(1×3×5×・・・×2005)×(1×2×3×・・・×1003)×21003 (各偶数を2で割り、2を寄せ集めました。)

 =(1×3×5×・・・×2005)×1003!×21003
だから、結局、
  1004×1005×1006×・・・×2008
 =21006×奇数
となり、2で最大1006回割り切れることになります。

 

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