今回は日本数学オリンピック(JMO)2011年予選第2問を取り上げます。
小学生でも普通に解ける問題です。
同じような問題がこの問題が出された25年前(今から40年弱前)に中学入試にも出されていますからね。
(参考問題)神戸女学院中学部1986年算数2日目第4問
連続した27個の整数があって、そのうち偶数だけの和と奇数だけの和との差は45です。これについて、次の問いに答えなさい。
(1)この整数のうちのいちばん小さい数はいくつですか。
(2)この27個の整数の和はいくつですか。
(解説)
(1)
連続する整数の場合は偶数と奇数が交互に並ぶという当然のことを利用します。
連続する2整数(偶数と奇数)を2個ずつペアにして縦に並べてかきます。
合計27(奇数)個だから、1個は仲間はずれ(半端)になりますね。
1番小さい数を求めるから、1番小さい数を仲間はずれにしておきます。
ペアは(27-1)/2=13ありますね。
●(1番小さい数)
第1ペア □ ○ 差1
第2ペア □ ○ 差1
・・・・・・・・・・・・
第13ペア □ ○ 差1
ペアの部分は、個数の多い方が個数の少ないほうより1×13=13多いですね。●と13の和が45だから、
●=45-13
=32
となります。
(2)
1番大きい数は
32+26
=58
となります。
したがって、求める和は
(32+58)×27×1/2 (等差数列の和の公式を利用しました。)
=45×27
=1215
となります。
因みに、計算問題でも同じような問題(洛南高等学校附属中学校2015年算数第1問(5))が出されているので、ぜひ解いてみましょう。
さて、JMOの問題を解いてみましょう。
「正の」というのは0より大きいということです。
2011は各位の数の和が4だから、3で割ると1余る数ですね。
3で割ると1余る数は(2011+2)/3=671個あり、3で割ると2余る数は671-1=670個あります。
1 4 ・・・ 2008 2011
2 5 ・・・ 2009
差1 1 ・・・ 1 2011
2009以下の整数までを考えると、3で割ると2余る数の総和の方が3で割ると1余る数の総和より1×670=670多いですが、最後の2011で逆転されますね。
したがって、A-Bは2011-670=1341となります。
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