今回は、日本数学オリンピック2013年予選第1問を取り上げ、解説します。
算数オリンピックやジュニア算数オリンピックにチャレンジする子はぜひ解いてみましょう。
試行錯誤系の問題を好んで出す中学校であれば、こういう問題が出されても何の不思議もないので、そういう中学校の受験生も解いてみるとよいでしょう。
「正の」というのは0より大きいということです。
x≦y≦zのときを考えればいいですね(x≦y≦zとしても一般性は失われません)。
少し実験してみればわかることですが、例えば210+210+2100というようなもの(x、y、zの最大公約数が大きいもの)はx+y+zが大きくなって駄目ですね。
最小公倍数が2100という条件を満たす際に、なるべく無駄のない(素因数のダブりがない)3数、つまり互いに素な3数がよいことがわかります。
また、少し実験してみればわかることですが、例えば1+1+2100よりも1+3+700のほうがいいですし、1+3+700よりも1+21+100のほうがいいので、なるべく接近した3数のほうがいいことが分かります。
そこで、2100を素因数分解します。
その際、「九九の逆」を利用して素早く行います。
2100
=21×10×10
=3×7×2×5×2×5
=2×2×3×5×5×7
2×2=4、3、5×5=25、7をうまく組み合わせてなるべく接近した3数にすることを考えます。
7、3×4=12、25とすればよく、x+y+zの最小値は7+12+25=44となります。
厳密には、43以下とならないことを証明しないといけませんが、小学生であればこれでいいでしょう。
答えだけを求める問題ですし、調べる範囲が有限なので、調べつくしたと強弁してもいいでしょうしね。
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