日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2014年予選の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2014年予選第3問を取り上げ、解説します。

中学入試でも昔からよく出されているタイプの問題です(ラ・サール中学校1997年算数1日目第4問灘中学校2021年算数2日目第4問など)。

 

最短経路の場合の数における「いちいち解法」を応用します。
同じ地点を何度も通って数字で混乱する可能性があるので、各回ごとにしるしをつけていきます。
条件の対等性により、大きな正方形の4つの頂点の場合の数は同じになります。また、同様に、大きな正方形の各辺の4つの点(以下、Bとします)の場合の数は同じになります。
5回目までの場合の数を書きこむと、次のようになります。
  
真ん中の点(以下、Aとします)からちょうど5回で移動する点は、Bだけですね。
条件を満たすためには、この後、5回でAに行くことになります。
 A → 5回 → B → 5回 → A
この場合の数は、下の場合の数と同じになります。
 A → 5回 → B ← 5回 ← A (「出迎え」)
あとは、条件の対等性を利用(Bのうちの1つの点の場合の数を求め、それを4倍)して場合の数を求めるだけです。
条件を満たす移動の仕方は全部で
  64×64×4
 =128×128
 =130×130-(130+129+129+128) (平方数を利用した計算の工夫)
 =16900-520+4 (ひきすぎたらたす!)
 =16384通り
あります。

なお、最後の計算ですが、32×32が2の10乗=1024となることを利用して、1024×4×4=4096×4=16384としてもよいでしょう。

 

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