ニュートン算には、線分図を利用した解法、面積図を利用した解法など様々な解法があります。

そのうちのいくつかを紹介します。

 

四天王寺中学校2024年算数第2問

 ある牧場には、はじめ牧草が生えていて、その後も1日に一定の量の牧草が生えます。この牧場に牛を5頭放すと120日間で牧草を食べつくし、牛を10頭放すと30日間で牧草を食べつくします。

(1)1日に生える牧草の量は、牛1頭が1日に食べる牧草の量の何倍ですか。

(2)この牧場に牛を20頭放すと何日間で牧草を食べつくしますか。

 四天王寺中学校2024年算数第2問(解答・解説)(積一定と差一定に着目した解法)

面積図で解くと、次のようになります(作業量が多いのであまりお勧めしませんが・・・)。

(1)

説明の便宜上、牛1頭が1日に食べる草の量を①とします。

牛5頭の条件から赤色の長方形の図がかけ、牛10頭の条件から青色の長方形の図がかけます(2数の積があれば、長方形の面積と考えることができますね)。

この2つの長方形を重ね合わせ、新たにはえた牧草の量を下側にとります(オレンジ色の長方形)。

  

白色とピンク色の長方形の面積と白色と紫色の長方形の面積が等しくなる(はじめの牧草の量)から、ピンク色の長方形の面積と紫色の長方形の面積が等しくなります(差一定の利用)。

図の☆は(⑩-⑤)×30/(120-30)=⑤×1/3となり、★は⑤-⑤×1/3=⑤×2/3=①×10/3となります。

したがって、答えは10/3倍となります。

(2)

牛を20頭放すと

  ⑤×1/3×120÷(①×20-⑤×2/3)

 =40÷(4-2/3) (割る数と割られる数をともに⑤で割りました。)

 =12日間

で牧草を食べつくします。

 

ラ・サール中学校1989年算数2日目第4問

 現在一定量の草がはえているある牧場では、80頭の牛を放すと、23週間で食べつくしてしまい、100頭の牛を放すと18週間で食べつくしてしまいます。草は毎日一定の割合ではえ、牛はどの牛も1日に同じ量だけ草を食べるものとして、次の問に答えなさい。

(1)牛1頭が1週間に食べる草の量を1山とすると、1週間につきいく山この牧場には草がはえますか。

(2)この牧場で牛120頭を10週間放した後、ちょうど8週間食べさせるためには、牛を何頭にすればよいですか。

 ラ・サール中学校1989年算数2日目第4問(解答・解説)(のべに着目した線分図による解法)

 

四天王寺中学校2010年算数第3問

 一定の割合で水が流れこんでいるタンクがあります。このタンクが満水のときに、毎時5m3の割合で放水すると30時間で空になります。また、このタンクが満水のときに、毎時8m3の割合で放水すると12時間で空になります。

(1)タンクに流れこんでいる水の量は毎時何m3ですか。

(2)このタンクが満水のときに、毎時7m3の割合で放水すると何時間でタンクが空になりますか。

 四天王寺中学校2010年算数第3問(解答・解説)(単位時間あたりの変化量に着目した消去算による解法とグラフを図形的に処理した解法)

 

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