日本数学オリンピック(JMO)2021年予選の問題

 

2021年の日本数学オリンピック予選第1問は、小学生でも簡単に解けます。

互いに素な正の整数m、nというのは、0より大きく、最大公約数が1である2整数m、nということです。

縦、横の長さがそれぞれ□cm、〇cmの長方形があります。□も〇も整数で、その最大公約数は1です。また、この長方形の周りの長さは180cmです。この長方形の面積が最も大きくなるとき、その面積は何cm2ですか。

こういう表現にすれば完全に中学入試問題で、中学受験生なら簡単に解けるでしょう。

いったん互いに素という条件を無視して少し調べてみると・・・(数学を習っていれば、調べるまでもなく、機械的な作業で結論が得られます。)

1×89=89、2×88=176、3×87=261、4×86=344、・・・というように、和一定の2数の積は、2数の値が接近するほど大きくなることが分かります。

積が大きくなるものを順に調べていきます。

45×45、44×46は互いに素という条件を満たしませんが、43×47は互いに素という条件を満たすので、43×47=(45-2)×(45+2)=45×45-2×2=2025-4=2021が答えとなります。

次の中学入試問題もぜひ解いてみましょう。

数学オリンピックの問題と実質的には同じだと思いますよ。

 白陵中学校2010年算数1次第8問(問題)

 白陵中学校2010年算数1次第8問(解答・解説)

なお、43×47の計算ですが、上の解説では「和と差の積=2乗の差」(南山中学校女子部2024年算数第1問(4)の解説を参照)を利用しましたが、次の(参考)の知識を利用して暗算で求めることもできます。

(参考)〇△×〇□(△+□=10)の計算について

〇×(〇+1)の計算結果を百の位に配置し、△×□の計算結果を下2桁に配置すれば計算結果が得られます。

このことは面積図を利用すれば確認できます。

本問の適用例

45×45=2025(2025年の受験生は覚えておくべきでしょう) ←4×(4+1)=20を百の位に、5×5を下2桁に配置するだけです。

43×47=2021 ←4×(4+1)=20を百の位に、3×7を下2桁に配置するだけです。

 

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