2019年のJMOの予選第1問は、難しい知識がいらないので、小学生でも簡単に解ける問題です。
算数オリンピックやジュニア算数オリンピックにチャレンジする子はぜひ解いてみましょう。
次のような問題文にすればキッズBEEにチャレンジする子でも十分解ける可能性があります(実際解けていました)。
0より大きい3つのことなる数(かず)〇、□、△があり、〇が1番(ばん)小(ちい)さく、△が1番(ばん)大(おお)きくなっています。〇+〇×□+〇×□×△=31をみたす〇、□、△の組(くみ)をすべて求(もと)めましょう。
低学年の子は分配法則など知らないですが、〇に1から順にあてはめてすぐに1以外は割り切れないと気付いて、〇を1と確定させていました。
その後1+□+□×△=31から、□+□×△=30とし、□に2から順にあてはめて答えを得ていました。
もちろん、多少時間がかかりますが、手を動かしながら考えていくという正しい姿勢が身についていれば、高学年になって伸びる可能性が高いんですよね。
逆に、低学年のときに、公式を当てはめて問題を解くようなことばかりやっていれば高学年になって伸びない可能性が高いです。
わからない問題に出会ったときに手が動かない(もちろん頭も働いていない)からです。
なお、手を動かしながら考えていく作業を頭の中でできる子がいるので、そういう子の場合、様子を見ながら、答えが出るまで少し待ってあげることが大切で、書きなさいと言ってはいけません。
勉強が嫌になってしまいますし、せっかくの能力を使わないことになってしまいますからね。
さて、問題を解いてみましょう。
「正の」というのは、0より大きいということで、「xy」と「xyz」は、それぞれ、xとyの積、xとyとzの積を表します(以下、文字式のかけ算の記号を省略します)。
まず、分配法則の逆を用います。
x(1+y+yz)=31
xと1+y+yzは31の約数のペアで、xのほうが小さいから、x=1、1+y+yz=31となります。
y+yz=30
y(1+z)=30 (分配法則の逆の利用)
yと1+zは30の約数のペアで、yのほうが小さく、yと1+zの差は2以上だから、yと1+zの組合せは以下のようになります。
また、yは1より大きい、つまり2以上の整数となります。
(y,1+z)=(2,15)、(3,10)
したがって、(x,y,z)=(1,2,14)、(1,3,9)となります。
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