2つの容器A、Bがあり、容器Aには10%の食塩水100g、容器Bには5%の食塩水200gが入っている。この2つの容器からそれぞれxgの食塩水を取り出した後に、容器Aから取り出した食塩水を容器Bに、容器Bから取り出した食塩水を容器Aに入れ、それぞれよくかき混ぜる作業をした。次の問いに答えよ。
(1)この作業後の容器Aの食塩水に含まれる食塩は何gか。xを用いた式で表せ。[答えのみでよい]
(2)この作業後、容器Aの食塩水の濃度が容器Bの食塩水の濃度の1.5倍になった。xの値を求めよ。

慶應中等部や普通部の受験生であれば、メインの(2)だけ出されても解ける子が多いでしょう。

中学生なら方程式を利用して解くでしょうが、次のようにして解いたほうが楽でしょう。


AとBでやり取りしているだけなので、AとBの食塩の量の合計も食塩水の量の合計も一定です。
そのことに着目して解きます。
食塩の量の合計は100×10/100+200×5/100=20gですね。
作業後について考えます。
 食塩水の量の比 A:B=100:200=1:2
 濃度の比 A:B=1.5:1=3:2
だから、
 食塩の量の比(食塩水の量の比×濃度の比) A:B=(1×3):(2×2)=3:4
となります。
3+4=7が20gに相当するから、作業後のAの食塩の量は20×3/7=60/7gとなります。
食塩の量が10gだった食塩水Aは、Bと100g交換すると食塩の量が10-5=5g減るから、10-60/7=10/7(=5×2/7)g食塩の量が減るためには、100×2/7=200/7g交換することになり、xの値は200/7となります。
(1)の答えも一応求めておきます。
上の解法から、10-(10-5)×x/100=10-x/20(g)となることはすぐにわかるでしょう。