①[ ]にあてはまる1以上の整数の組は何個ありますか。
 11×[ア]+23×[イ]=2024
②[ ]にあてはまる1以上の整数の組を1つ答えなさい。
 8×[ウ]+11×[エ]+23×[オ]=2024


いもづる算(不定方程式、条件不足のつるかめ算)の問題です。
まず、2024を素因数分解します。
  2024
 =2025-1
 =45×45-1×1
 =(45+1)×(45-1) (2乗の差=和と差の積の利用)
 =46×44
 =2×2×2×11×23 (「九九の逆」の利用)
もちろん、こんなことをしなくても、2024=2×2×2×11×23となることは今年の受験生なら覚えていたでしょうが、応用性が高い手法なのでしっかりマスターしておくべきです。

また、2025=45×45となることは、2025年の受験生は覚えておくべきでしょう。
39999の素因数分解が以前話題になっていましたが、上の素因数分解の手法はそれと同じものです。
2つ例を取り上げてやってみます。
  39999
 =40000-1
 =200×200-1×1
 =(200+1)×(200-1)
 =201×199
 =3×67×199

なお、14×14=196<199<225=15×15で、199は、14以下の素数2、3、5、7、11、13のいずれでも割り切れないので、素数となります。
  999975
 =1000000-25
 =1000×1000-5×5
 =(1000+5)×(1000-5)
 =1005×995
 =5×201×5×199
 =3×5×5×67×199
さて、問題に戻ります。
23×[イ]、2024はともに23の倍数だから、11×[ア]も23の倍数となり、[ア]には23の倍数が入ります。
同様に、[イ]には11の倍数が入ります。
[ア]は(0、)23、46、・・・というように23ずつ増えていき、[イ]は[ア]に入る数に応じて、(88、)77、66、・・・11というように11ずつ減っていくから、[ ]にあてはまる整数の組は7個あります。

[ ]にあてはまる整数の組を1つ求めればよいので、次のようにすればよいでしょう。
①を利用します。
 11×23+23×77=2024
 11×8+11×15+23×77=2024 (23=8+15というように、8を取り出しました。)
 8×11+11×15+23×77=2024
だから、[ウ]、[エ]、[オ]にあてはまる整数の組として、11、15、77が見つかりますね。
答えはほかにもたくさんあるので、採点が大変そうですね。