図のような的(まと)があり、AからIの9つの場所に1、2、3、4、5、6、7、8、9の9つの数が1つずつ書かれています。また、同じ数は2つ以上の場所に書かれることはありません。

(1)太郎さんがボールを3つ投げると、A、E、Iに当たり、当たった場所に書かれた数の和は10になりました。次郎さんもボールを3つ投げると、C、E、Gに当たり、当たった場所に書かれた数の和は10になりました。

(ア)Eに書かれた数が5であるとき、的に書かれた9つの数の並びは全部で[ ]通りあります。

(イ)的に書かれた9つの数の並びは、(ア)の場合を含めて全部で[ ]通りあります。

(2)太郎さんがボールを3つ投げると、的のどの縦列にも1回ずつ、どの横列にも1回ずつ当たり、当たった場所に書かれた数の和は10になりました。次郎さんもボールを3つ投げると、的のどの縦列にも1回ずつ、どの横列にも1回ずつ当たり、当たった場所に書かれた数の和は10になりました。また、太郎さんが当てて次郎さんが当てなかった場所がありました。このとき、的に書かれた9つの数の並びは、(1)の場合を含めて全部で何通りありますか。

(図はホームページを参照)

 

長々しい問題文ですが、太郎だとか次郎だとか的だとかには何の意味もありません。

問題自体はいい問題なのですが、ヒント(誘導)が多すぎて灘中受験生にとっては、かなり低レベルな問題になってしまっています。

この問題は、共通部分に着目することが決定的に大事なのですが、そのことが(1)の(ア)の誘導で示されてしまっているのが残念です。

(2)も、(1)自体がヒントで、条件の対等性を利用しておしまいなので、記述の欄に何も書くことがないですよねという感じです。

実際、今年灘中に合格した教え子は何も書くことがなかったと言っていました。

詳しくは、灘中学校2024年算数2日目第5問の解答・解説で。

 

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