各位の数の和が8になる整数を小さい順に並べた
#:8,17,26,35,44,53,62,71,80,107,…… という列#を考えます。列#において、n番目に現れる数を記号【n:#】と表すことにします。例えば、【3:#】=26です。以下の[ ]にあてはまる数を求めなさい。
(1)#の中で、0を含まない3桁(けた)以下の整数は全部で[ ]個あります。
(2)#の中で、0を含まない整数は全部で[ ]個あります。
(3)#の中で4桁以下の整数は全部で[ ]個あります。
(4)【[あ]:#】=2024、【288:#】=[い]です。
列#に現れる整数を用いて、次のように列♭を作ります。
[列♭:各位に現れる数字の中に、同じ数字がちょうど2回使われているようなものを含む整数だけを小さい順に並べる]
列♭を並べて書くと
♭:44,116,161,224,233,……
となります。列♭の中には、2024や、3311、121121なども現れます。
(5)列♭に現れる整数のうち、2024以下の整数で、116のように各位に整数1がちょうど2回使われているものは[ ]個あります。
(6)【[ ]:♭】=2024です。
この問題が大学入学共通テストの数学に出されたら半数以上の人が完答できないでしょうね。
重複組合せの処理(いわゆるしきりを使って組合せに持ち込む考え方(灘中学校2021年算数1日目第3問の解説を参照))を受験生が知っているという前提の問題でしょう。
重複組合せについては、西大和学園中学校で過去に出されています(西大和学園中学校2019年東京・東海・岡山会場算数第3問)が、それと比べるとかなりレベルアップした感じです。
2019年の問題も、メインの問題は、東大の入試問題(東京大学1996年後期理科数学第1問)を具体的な数値にしたもので、それなりのレベルでしたが・・・
(1)から(4)までは重複組合せの処理をマスターしていれば、難なく解けるはずです。
(1)は(2)の一部にすぎませんし、(4)の(後半)は(3)の答えの続きを調べるだけですから。
(4)の(前半)は2024がらみの問題に取り組んで結果を覚えていた人もいたかもしれませんね。
(5)は、(6)の一部の場合で、場合分けの基準が示されています。
(6)だけを問うてもいいのでしょうが、作業量が多いので、答えだけの問題ではきついと判断されたのでしょうね。
1がちょうど2個の場合と3がちょうど2個の場合のダブルカウントに注意しないといけませんが、親切なことに、問題文の例(3311)でダブルカウントに対する注意喚起をしてくれています。 受験生がダブルカウントをしていても、出題者からすれば、問題文をよく読みなさいよという感じでしょうね。
詳しくは、西大和学園中学校2024年東京・東海会場算数第2問の解答・解説で。