具体的に考える ① | プロ家庭教師のKiri/奈良/オンライン/大学受験/医学部受験/難関大学受験

プロ家庭教師のKiri/奈良/オンライン/大学受験/医学部受験/難関大学受験

大学受験専門のプロ家庭教師Kiriが、指導に対する考え,実際に指導で経験したことなどをつづります。

ブログをご覧くださっている方はご存知だとは思いますが、前回記事のように国公立医学部の数学の難易度をつけるために、国公立の入試問題を解いています。

 

難易度は、1~4でつけています。

2以下は、定番問題。あるいは定番ではないけれど、少し考えるだけで答までたどりつける問題。

2.5以上は、思考力を要する応用問題。本質が分かっていないと解けない問題。

 

ほとんどの問題は評価にそれほど悩まないのですが、中にはどう評価をつけようか悩む問題もあります。

中でも、整数問題は評価が難しいと感じます。

 

整数問題って、整数の性質,仕組み,本質を分かっている人からすれば、本当にあっさり解けちゃうことも多いんですよ。

 

中学受験で超進学校に進んだ子って、整数の性質を分かっている子が多くて、たとえ落ちこぼれであっても整数問題だけは解けるって子が結構いるんです。

逆に、どれだけ典型パターンが定着している子でも、整数問題は、ちょっと変えられると全く出来ないことが多いんですね。

ですので、私は整数問題の典型パターンでないものは、一応ほぼほぼ2.5以上つけています。

 

能力の差だと言ってしまえばそれまでですが、もう少し詳しく、解ける子と解けない子の違いを見ていきましょう。

 

 

例えばですが、2018年の京大の第2問は、私は3という評価をつけました。

 

問題はこれ。

 

この問題、早い人は1分くらいで結論が見えると思われます。

 

必要な知識は、素数の意味をしっているかどうかと、3次式の因数分解の仕方を知っているかどうかだけです。

つまり、この2つの知識があれば、誰でも解けます。

記述するには他の知識もいりますが、それも大した知識ではありません。

 

というわけで大した知識も必要ない、文章も短い問題なわけですが、評価は高めにしました。

青チャ、フォーカスゴールドなどにそっくりな問題はないからです(素数の問題はある)。

今改めて見ると2.5が妥当だったとは思いますが、それはさておき、パターン学習タイプにはおそらく解けない子が多いと感じたので、2はつけませんでした。

 

パターン学習タイプは、この問を解くにあたって、何が問題なのか。

それは過去やったことのある問題にあてはめようとし、あてはまらなければ身動きがとれないことです。

 

大抵は式変形ばっかりしようとします。

先が見えていないのに、とりあえず式変形して偶然答えにたどり着くのを祈っているような状況です。

数値をnのまま変えず、抽象的に考え続けます。

 

対して、最初に述べた、落ちこぼれなのに解けてしまう子は、具体的に考えようとします。

式変形などクソくらえというタイプが多く(これはこれで問題なんですが)、数値を見える化して、とりあえず答えをいくつか出そうとします。

 

そうすると、数値を具体的に入れていくことになりますね。

 

n=1のときは、与式=3 → あ、3は素数だから答えだわ。

n=2のときは、与式=3 → あ、答えだわ。

n=3のときは、与式=15 → 答じゃないな。

n=4のときは、与式=45 → 答じゃないけど、なんか見えてきたわ

n=5のときは、与式=99 → 完全に見えたわ

 

これ全部、3の倍数じゃね?

てことは素数なんだから、「与式=3」しかありえなくね?

じゃあその方程式解けば終わりじゃん。

 

となるわけですね。

 

具体的に考えることは、数学を解く上で非常に大切なことです。

上記の解けちゃう子は、中学受験の時点で、そのポイントが染みついているんですね。

 

でもパターン学習タイプは、こういう発想からないんです。

解法全体だけに目を向け、地味なものに目を向けず、数やその規則に注目したりはしません。

だから具体値を求めず、式変形ばかりするし、上記の数を書いたとしても3の倍数って気づきもしないんですよ。

地味に解くとか、無理やり解くとか、ずるく解く力がないとも言えるのかもしれませんね。

 

具体的に考えることの大切さは、ドラゴン桜という漫画でも紹介されていましたね。

 

( 長くなったので続く(^-^;) )

 

 

具体的に考える②

 

 

 

にほんブログ村 受験ブログへ にほんブログ村 受験ブログ 医学部・医療系受験へ にほんブログ村 受験ブログ 大学受験(指導・勉強法)へ
↑いずれかをクリックしていただくとランキングが上がります。ご協力をお願いします。

 

 

プロ家庭教師(大阪・奈良) または オンライン家庭教師(全国)で、個人契約をしていただけるご家庭を募集中です!

 

kiriのプロフィール
kiriの指導方針

オンライン家庭教師について
料金
お申込み