The Sexy Brutale(セクシーブルテイル) の感想(レビュー)です
かなりのネタバレを含む感想(レビュー)です
見るときに注意してください
---------キ-------リ-------ト-------リ---------
【PV】
【感想】
日本一 Indie Sprits の第4弾です
第1~3弾が比較的軽めなものに対して、第4弾はボリュームがあるゲームになっています
タイトル画面が表示される前のロード画面からセンスがありワクワクしました
凄く面白かったです
すべてのトロフィーを取り、隠しエンディングを見ました
2017年でプレイしたゲームの中(現時点)で5本の指に入ります
グラフィック・音楽について
ちびキャラがかわいいです
このかわいさのおかげで誰かが殺されてもグロくありませんでした
そのため、殺人を食い止められなくてもたいした気にならなかったです ( ̄□ ̄;)
アシッド・ジャズを中心とした音楽はシャレてて洗練されています
曲によって時計の「チクタク」という一定間隔で刻まれるリズムがでてきます
「時間」が重要なゲームで、音楽にもそれらしい要素を入れてくるところにセンスを感じます
また、曲は計算されて作られています
たとえば、カジノの曲(タイトル画面でも使われている)をよく聴くと、殺人事件の起こる時間とそのときの効果音が曲とリンクしています
誰かが殺されるときに曲の雰囲気が変わります
そして、銃撃音や鐘の音、スロットを回す音 など すべての効果音が曲の一部に溶け込むようになっています
全員が殺されると今まで活躍していたサキソフォンが去り、脇役だったピアノによるソロパートが始まります
血の雨が降る中、まるで、全員死んだことを喜んでいるかのようにシンコペーション以上に軽やかに演奏し始めます
そして、時がきてピタッと終了します
曲がいいので、そのままコントローラーを置いて聴いたりしました
時間がループすると曲の最初から始まるので、自動再生付きのオーディオです |д・)チラッ
下のSSはコントローラーを放置して曲を聴き続けているシーンで、決して永遠の眠りについている訳ではありません |彡サッ
サントラが欲しいです
ストーリーについて
音楽同様、シナリオも緻密に作られています
ミステリー小説とは違うけど、殺人を人知れず失敗させるために奮闘するのは面白かったです
しかし、終盤に差し掛かり真実がわかるとミステリーではありませんでした
The Twilight Zone の話になってもいいような驚きの展開を見せます
私はこのゲームをプレイするときに「時間が戻る」という定義を次のように考えていました
時間を戻すことで殺人が起こる前に戻ることができる。そして、殺された人は死ぬ前の状態に戻る(=生きている)
しかし、エンディングまで進めるとその定義が間違っていました
とても単純なことで、ここでもミステリーらしく騙されました。真相は愚かで残酷で悲しいものでした
それぞれ独立した殺人事件がやがて一つに繋がり、そこから衝撃的な事実が浮かび上がります
この見せ方がうまく、ループする謎も含めて一つの事実に収束していきます
隠しエンディングがあります
とても幸せなエンディングです。でも、それは「そう見える」だけで、結局は悲しいものです
このエンディングもずっと時が戻るので永遠に見ることができます。今までと変わらずに… (ノ_・。)
ゲーム内容について
ミステリーパズルアドベンチャーゲームです
ラフカディオ・ブーンが、セクシー・ブルテイル(The Sexy Brutale)で起こる殺人事件を阻止するというゲームです
≪画面の見方≫
(1) 画面内にある○
a.緑色:扉
b.青色:調べることができる
c.黄色:アイテム・トランプ
d.赤色:開かない扉
(2) 右上:OPTIONボタンでマップ、新情報を入手したときは!マークが表示される
(3) 左上:仮面の能力を使うことができる場所 もしくは 使っているとき
(4) 左下:アイテム
(5) 右下:現在時間・ゲストの殺害時間
≪基本≫
1.ゲームの進め方は、
目的:救出するゲスト → 情報収集 → 救出 → 仮面入手 → 次のエリアへ
(1) 救出するゲストが章に当たり、ゲストの救出に成功すると次のゲスト救出(次の章)へ
(2) ゲストを救出する方法は、間接的に殺人を失敗させること
a.情報収集して殺害現場・殺人者・殺人方法などを収集する
(a) 隣の部屋を覗く・盗聴することで情報収集する
(b) ドアの鍵穴から覗き込むことで隣の部屋を覗くことができる。視界外は下のSSのようになる
(c) タンスに隠れることでその部屋の中を覗く
(3) ブーンがゲストや使用人と同じ部屋にいると仮面が襲ってくる
仮面に捕まって左上のゲージがなくなると時間が巻き戻る
(4) 犯行を阻止すると仮面の能力を手に入れることができる
2.午後0時から午前0時までの12時間をループする
(1) ゲストや使用人達は時間通り決められた行動をする
(2) ブーンが観察したゲストや使用人たちの行動はマップに記録される
a.時間スライダー(上のSSの一番下のバー)を動かすとマップ上で動きを確認できる
b.aは、観察したものしか記録に残らない
(3) 重要アイテムを除き、時間が戻るとアイテムを持ち越すことができない
(4) 一度知った館の秘密はループしても忘れない。マップに記載される
(5) 調べているときにも時間は進む。OPTIONボタンでメニューを開いているときは時間が止まる
3.館の中にある止まった時計にねじ巻きでねじを巻くことができる
(1) 動き出した時計に懐中時計を使用すると、時間がループしたときの開始場所に設定できる
(2) 時計を調べると午後4時・午後8時に進めることができる
4.ゲストの紹介状9枚とトランプ52枚が隠されている。取り損ねても次以降の周回で取ることができる
(1) 紹介状はゲストのいるエリアにある。死体 などから手に入れることができる
(2) トランプは落ちていたり、調べたり、仮面の能力を使うことで手に入れることができる
a.トランプを入手するとパンフレットがオープンになることがある
(3) パンフレットを埋めるには、招待状・トランプ、そして仮面の能力 サーノスの建築家の眼識 が必要
a.クリア後に「秘密」がオープンになる
b.パンフレットを見ることで、世界観や人物についての情報を得ることができる
5.隠しエンディングがある。トロフィー フルデッキ +α が条件
6.クリア後、最後のセーブポイントから。すべての状態を引き継ぐ
(1) マップ上ですべてのゲストと使用人の動きを時間スライダーを使って確認できるようになる
(2) トロフィー100%になるとタイトル画面の左下に100%のマークが出る
探偵のように死因・犯人 など を調べ、犯行を回避する方法を探っていきます
犯行は大胆で、大仰な仕掛けがあったりして凝りに凝っています
その犯行をいかに回避するか考えるのが面白いです
普通だったら被害者であるゲストに会って事件を回避するように努めたり、加害者である使用人と対峙することを考えるけど、このゲームでは不可能です
その理由は、ゲストや使用人と同じ部屋にいると仮面が襲ってきて時間が巻き戻ってしまうからです
そのため、ゲストや使用人と会わずに犯行を失敗させるように仕向けるしかありません
犯行を失敗させるためには情報収集が重要です
ゲストや使用人に直接話を聞くことができないので、隣の部屋からまたはタンスの中に隠れて覗いたり盗聴したりして情報収集していきます
そうやって得た情報を元に、どうやったら犯行を防ぐことができるか考えます。この辺はパズルです
また、ゲストや使用人はUFO(PS・ゲーム)みたいに時間帯によって行動が決まっています
その様子を観察するのが楽しいです
犯行を防ぐことはそれほど難しくなかったです
しっかり情報収集していけばわかるようになっています
それよりも次のエリアへ行くのが難しかったです
新しい能力を使うときにどこで使えばいいか悩みました
こちらも情報収集したりしていれば簡単にわかるけど、すっかり見落としていました ∑(-x-;)
このゲームの背景を知りたいときはパンフレットを読むといいです
しかし、中身を見るにはトランプや仮面の能力 サーノスの建築家の眼識 が必要です
やり込み要素の招待状とトランプ集めはそれぞれ最後の一枚を探すのに苦労しました
トランプはその一枚だけ制限時間があり、のんびり探していたのが仇になりました
また、招待状の最後の一枚オーラム・ルーンズのものを見つけるのに彷徨いました
彷徨っているうちに一つだけやり残しがあることに気づきました 。(´д`lll)
その他・まとめ
このゲームは、トロフィー100%を目指すのが簡単なゲームです。プラチナトロフィーもあります
収集物以外はストーリーを進めていけば取ることができます
収集物を集めるのも悩むことが少なかったです。時間を戻せるので探す時間はいつでもあります
ただ、トロフィー セクシーブルテールの物語 の説明文が間違っているような気がするけど…
音楽・シナリオ・UFO(PS)のようにゲストや使用人を観察・殺人を回避する方法がパズルっぽい など面白い要素が満載で嵌りました
今年プレイしたゲームの中で五本の指に入るゲームです(感想を書いた時点で)
お勧めです
【評価】
○:アシッド・ジャズを中心とした曲
○:ストーリー
○:犯行を防ぐのがパズルゲーム
○:ゲストや使用人を観察するのが楽しい
×:トロフィー「セクシーブルテールの物語」と「劇的だ。なんと劇的なのだ!」の説明文が同じ(前者が違うと思う)