プロトコールマナー講師の嵯峨裕美子です。
関西に帰省をしていたアシスタントの中垣さんから、面白いお話を伺いました。
東京に住んでからあまり「すき焼き」を食べなくなったお話を聞き、そこには調理法も関係しているようです。
関西では頻繁に食べていて、年末には家族と「すき焼き」をいただいたり、東京のご自宅に関西の友人が集まったときには「関西風」のすき焼きを皆で愉しむそうです。
「すき焼き」は「関西風」と「関東風」で調理法に違いがあります。
「関西風」はお肉を焼き、砂糖と醤油で味を整えます。青ねぎ、玉ねぎ、白菜、菊菜、焼き豆腐、糸こんにゃく、干し椎茸、お麩などを加えて、煮詰まったらお酒やお水で味を整え、溶き卵をつけていただきます。
「関東風」は割り下「みりん、醤油、酒、砂糖、出汁など調合)を使い、お肉、白ねぎ、白菜、春菊、椎茸、焼き豆腐、しらたきなどを同時に煮る調理法で、溶き卵をつけていただきます。
私の実家、北海道では「関東風」のすき焼きをいただいておりました。転勤で大阪に住んでいた時に日本料理店でいただいた「関西風」のすき焼きは味が濃く、溶き卵をお代わりした記憶が蘇ります。
どちらも私にとっては美味しい「すき焼き」です
皆様はどちらが好みでしょうか。
すき焼き
飛鳥時代から明治時代に入るまで公的には肉食が禁じられていましたが、明治天皇が牛肉を召し上がった事がきっかけで、幅広い世代で口にするようになりました。
関東では「牛鍋」、関西では「すき焼き」が広まり、大正時代の関東大震災の後、関西のすき焼き屋が関東に進出し「すき焼き」という称号が定着しました。
いただき方は地方によって違いがあり、鶏肉や豚肉を使うこともあります。