「非細菌性慢性前立腺炎」は、実際に前立腺が炎症を起していないにも関わらず、前立腺炎に似た症状が見られる事により、
前立腺炎と名付けられている男性特有の原因不明の病気。
女性には前立腺という臓器が無いので、前立腺炎とは名付けられないが、
前立腺炎似た症状が女性に起こった場合、「間質性膀胱炎」と診断される場合が多いようだ。
これも原因不明とされる、頻尿、尿意切迫感、膀胱痛、骨盤疼痛などを主訴とする病気。
「非細菌性慢性前立腺炎は、グルテン不耐症や遅延型食物アレルギーで引き起こされる場合がある。
しかもその割合は決して少なくないのでは無いだろうか。」という事を訴えるのがこのブログの主旨だが、
日本では未だ前立腺炎とアレルギーの関係は、医学界でも市井でも大きく取り沙汰される事は無いようだ。
しかしながら、「女性版非細菌性慢性前立腺炎」とも言ってよいかもしれない「間質性膀胱炎」の方は(あ、非細菌性慢性前立腺炎が、男性版間質性膀胱炎と言うべきか)、
原因不明とされながらも、原因の1つにアレルギーの関与を上げている医療系サイトは多いようだ。
中には、アレルギーと間質性膀胱炎の因果関係を積極的に検証した日本のリポートもあった。
「食物アレルギーを合併した間質性膀胱炎の1例」と題された
国立高知病院の臨床研究部と泌尿器科の医師による合同研究リポートだ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/54/7/54_KJ00003988608/_pdf
被験者は63歳の女性。アレルギー食物を除去する事により、有意に症状が改善された事が報告されている。
また、アレルギーの関与を示唆する症例報告は多くある、とも書かれている。
2005年。14年も前の研究である。
間質性膀胱炎自体は、1914年に命名された病気で、その長い歴史を考えると、
このアレルギーの関与に関する研究が決して早いものとは言えないが、
原因不明とされるこの病気の解明に光を投げかける重要な研究だろう。
(ちなみに間質性膀胱炎の発生頻度はこのレポートでは10万人に1.2人とあるが、現在は10万人に500人(0.5%)と言われている。200人に1人の割合だ。
http://square.umin.ac.jp/UT-urology/Shikkan/dise_cystitis.html)
では、間質性膀胱炎でこのような研究が積極的に行われているが、
翻って「非細菌性慢性前立腺炎」の方はどうだろう。日本でこのような研究は為されているのだろうか。
ネットでは未だ発見できずにいる。
なぜ、「非細菌性慢性前立腺炎」の研究は「間質性膀胱炎」に比べて遅れているのだろうか。
思うに、女性と男性の食事形態の違いが原因では無いだろうか。
男性は外に働きに出る生活スタイルを送る人が多いので、外食が多く、自身の遅延型食物アレルギーに無頓着なのではないか。
アレルギーを例え持っていたとしても、無自覚なのではないか。
一方、女性の方が自炊する割合が男性より多いだろう事から、食事内容に敏感で、自身の体調の変化の原因を食事に求める場合が多いのではないか。そして、自身のアレルギーに気づきやすいのではないだろうか。
なので、病院の問診時も、女性は、自身のアレルギーを自己申告する可能性も高く、
医師側も、病気とアレルギーの関係に意識が向きやすいのではないだろうか。
また、食事療法を臨床的に行う場合も、自炊せず外食中心で外働きをする男性よりも、
自炊ができる女性の方が検証の障害が低く、データを取りやすいのではないだろうか。
自炊をしない男性の食事スタイルが、アレルギーと非細菌性慢性前立腺炎に関する研究の思わぬ障害になり、
非細菌性慢性前立腺炎を患う男性を二重に苦しめている状況なのかもしれない。
近い将来、あらゆる医者が、非細菌性慢性前立腺炎と診断を下した時に、まず、
「グルテン不耐症や食物アレルギーの可能性が高い病気です。」
と、言える日が来ることを願います。
そのような日が来るまで、更に数十年はかかると思いますが。