第60期王座戦・挑戦者決定戦で出た、珍しい必至 | KNのブログ

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これは珍しいと思う。

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3方から退路をふさがれているので、非常に苦しいです。

この状態は、▲3一竜の1手詰めになっていて、
玉が2二に逃げても他の(盤上の)駒を動かしても3一竜で詰み。

3一の地点を守ろうとして、2二に銀や角を打っても、
今度は4一竜で詰んでいる!

もちろん、4一に何か駒を打っても、取られて王手になり、△2二玉、▲3一竜で
やはり詰みだ。
   ※もし持ち駒に金があったとしても、△2一金、▲4一竜、△2二玉、
     ▲2三歩、△1一玉、以下王手の連続で詰み。
   ※もし持ち駒に飛車があったとしても、△2一飛では即詰みになるし、
     △1一飛では▲同竜でこれも必至になってしまう。(=3手必至)
     ▲4二銀、▲5五桂、▲1五桂の組み合わせが非常に強力なのだ。


これなら、92手目のところで、△8九歩成でなく△3六角としておけば、
難解だっただろう。 たぶん、何か読み抜けがあったのだろう。


とにかく、珍しい必至形で、
第60期王座戦・挑戦者決定戦 羽生善治二冠 対 中村太地六段 の勝者の
羽生二冠が、渡辺王座への挑戦権を獲得した。


22:42 追加。
もしも持ち駒に飛車があった場合について、ようやく分析できたので3行を追加しました。



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7/21 9:02訂正。
双玉形なので、必至では無かった! ・・・汗;

この局面から、△5九銀と打って▲同玉ならば、△2六角と打って▲1五桂を
抜く手がある。そうなると、必至がはずれる。・・・そんな場合は、必至とは言わない!
それを嫌って、△5九銀に対して▲5八玉とかわすと、今度は△3六角と打たれ、
もし▲4七金などとすると即詰んでしまい、代わりに▲5九玉と銀を取ると、今度は
△5八銀、▲4八玉から△5九角、▲3九玉、△1五角成 となって、これも
必至でなくなり、後手陣に馬が出来てしまいちょっと怪しくなってしまう。

ではどうするかというと、
△5九銀に対しては▲同玉ととってしまい、△2六角、▲3七歩、△1五角に
▲4三銀とするのだ。以下の双方の最善と思われる手順は、たぶん

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やはり、少し先手の勝ちになっているようですね。