「選択肢の絞り方」とは微妙な表現だ。
ヤマをかけるのでは無い!
ヤマをかけると、そうでないコースにボールが来たときに、反応が出来ないか、
大きく反応が遅れてしまうので、期待値としては全く損になるのだ。
だから、よほどこちら側が有利で絞り込める時にしかヤマをかけない。
テニスでは、常に4つ位の選択肢がある。
ストロークの時:
・フォア
・バック
・正面
・ドロップ
一方、ネットに出たときも、4つ位の選択肢がある:
・フォア
・バック
・正面
・ロブ!
このうち、4つを均等に想定していたのでは、反応が遅れるので、
反応が少々遅れてもカバーできるものの優先順位を下げる工夫をする。
ストロークの時:
(1)どちらが来てもいいように
・フォア
・バック
(2)ボールが来た時に対応 (これで充分間に合う感じ)
・正面
これで、メインの選択肢が2つになって動きやすくなる!
(3)ドロップがくるかもしれない状況の時に、可能性ありとして候補に
浮上させる
・ドロップ
ネットに出た時:
(1)どちらが来てもいいように
・フォア
・バック
(2)ボールが来た時に対応 (ちょっと時間が足りない感じだが・・・)
・正面
これで、メインの選択肢が2つになって動きやすくなる!
(3)ロブがくるかもしれない状況の時に、可能性ありとして候補に
浮上させる
・ロブ!
ヤマをかけるわけではないが、リターンの時に、
「もしバックに来たら、こんな感じで動こう!」と思っていると、
バック、フォアともに良好に動けている!
フォアの方が、ボールにすぐ反応出来るようにカラダが覚えているからかも
しれない。もしそうならば、それを利用しない手はない。
リターンの時:
(1)どちらが来てもいいように
・フォア
・バック ・・・「もしバックに来たら、こんな感じで動こう!」
選択肢が1.5になる感じで動きやすいと思う。
(2)ボールが来た時に対応
・正面 ・・・ もちろん、予測の確度や、ヤマをかけて「次は回りこもう!」
と動く場合もある
脳科学の実験で、
注意を向けた領域以外は、少なくとも100ms以上認知が遅れるor認知が困難
なことが分かっているので、
ヤマをかけると、そのリセットに時間がかかるので その逆が来ると
反応が非常に遅れるものと思われる。
また、「こっちに来そうだ」との推測・注意がはずれた時には
50ms-60ms位反応が遅れてしまう
ことも分かっているので、(←2つの選択肢の場合)
このようにかなり絞り込みをしてしまうのも外れたときの損失が少なくない
ようだ。
それゆえの、「もしバックに来たら、こんな感じで動こう!」なのだ。
微妙だが、有力候補にはあげるが、絞り込みをしていないような状態
ではないかと思われる。 (しかし、カラダの準備は半分くらい進んでいるかも)
本当にそうか? → 実験してみてください。