ついに出たタミフルの効果の検証結果 | KNのブログ

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なるほど、メーカーは”入手不可能なデータ”をもとに、合併症や重症化を防止する
と言っているんですね。こりゃ悪質だな。



ロシュのタミフル:インフルエンザ合併症予防の効果薄い-コクラン
  http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aQTDdxAyOSqA
  (更新日時: 2009/12/09 14:01 JST)
(引用開始)
  12月8日(ブルームバーグ):非営利団体コクラン共同計画によると、スイス製薬大手ロシュ・ホールディングのインフルエンザ治療薬「タミフル」は、健康な成人をインフルエンザの合併症から守ることができない可能性がある。コクランは今回の再調査で、タミフルはインフルエンザ合併症の肺炎や重度の病気予防に効果があるとしていたこれまでの見解を覆した形だ。

  コクランが20件の研究結果を分析したところ、健康な成人に対するタミフルの効果は薄く、下軌道感染症やインフルエンザ合併症を防ぐ明確な証拠が示されなかった。今回の調査は2005年に実施した調査の更新版で、ロシュが資金提供した8件の研究の結果については、未公開で十分なデータが与えられなかったとして分析対象から除外した。

  コクランの調査責任者、トム・ジェファーソン氏は電話取材で、「インフルエンザ合併症などに関して、タミフルの効能を説明する十分な証拠がないとわれわれは結論付けた」と指摘。「数十億ドル規模の公的医療政策が、入手不可能な証拠に基づいて実施されている」と語った。

  世界保健機関(WHO)によると、タミフルは4月以降で約9000人の死者を出した豚インフルエンザ(新型インフルエンザ)の主力治療薬として利用されている。ロシュは今年27億スイス・フラン(約2330億円)の売り上げを見込むタミフルの効能を主張している。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 関根裕之 Hiroyuki Sekine hsekine@bloomberg.net Editor:Masashi Hinoki記事に関する記者への問い合わせ先:Michelle Fay Cortez in London at mcortez@bloomberg.net
(引用終了)


(「皆様の声」より引用開始)
[436] 匿名 さんより            2009/12/11 14:00:55
ロシュのタミフル:インフルエンザ合併症予防の効果薄い-コクラン
  (上記記事へのリンク)
  http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aQTDdxAyOSqA

既にご存じかとも思いますが、やっとこのような見解が公になりましたね。

国内マスコミでは報道されないだろうなぁ・・・と思いますが。


■NPO医薬ビジランスセンターの浜です。

この匿名さんが紹介してくださっているページは、日本語訳ですので、
みなさん、是非、読んでみてください。

ところで少し補足を。
タミフルは、インフルエンザの重症化の原因となるサイトカインストームを
防止しないので、脳症の合併をはじめ重症化も防止しないのですが、
メーカーは、公表していないデータをもとに、合併症を防止するといっています。

今回の、コクラン共同計画による研究では、新たな見直しをして、
「タミフル」が合併症を防止できない、という結果を出したものです。

このコクランの再調査における見直しの方針に関して重要な方向性を与える
意見を提出したのが、大阪在住の小児科医林敬次さんです。

2008年11月に大阪で開催した第6回医薬ビジランスセミナーの
「インフルエンザの予防・診断・治療」の部で、「インフルエンザワクチンを
しているとインフルエンザの迅速検査が陰性に出やすくなる」という研究を
発表されました(その話は「薬のチェックは命のチェック」36号で取り上げています
)。

今回のコクラン共同計画の調査は「効果」についてです。
「害」の評価がまだ不十分です。今後、害について、さらに積極的にわたしも
コクランへ意見を出し、補強したいと思います。
コクラン・レビューの責任者からも「歓迎します。よろしく」と言われています。
(引用終了)