4回目。
スマッシュで、最初に「横向きを作る」のは、ロブが頭の真上に上がった場合や、頭のやや左に上がった場合や、横向きを作るのが遅れていそがしい・焦らされる場合ではかなり”意識”して横向きを作るようにしてやらないと、正面向きのまま下がってしまうことが多いのではないか。(何百回も練習して、体に覚え込ませるまでは)
そこで、次の5回目では「横向きの作り方」についてもう少し分解して検討してみたい。
2.ロブの落下点(スマッシュの打点)へ、右脚で入る
・ロブが上がったら、ボールの軌道を感じながら、放物線の頂点と打点を探しなが
ら脚を動かして打点に入って行く
・ボールが放物線の頂点に達する前に、打点に入る
※先回りをして、ボールが落ちてくる前に打点に入る
・ボールを少し右側に見、横向きになった時に”ボールが少し右側にある”ように
入っていく
右方向は、両目の中心から、25cm~45cmくらいかな?
理想的な打点[前後方向]は、やや前。(左手でキャッチ出来るあたり)
後ろへ下がらされた場合には、頭の上や、その少し後ろになることもある
・後ろ脚がスマッシュの中心になり、後ろ脚に体重をかけていくので、右脚で入っ
ていく
・横向きになるメリット
①重心の幅が広がるため、打点に対応する”調整”がしやすくなる。
結果的に、打点の幅が前後に広くなる。
やや前の理想的な打点でも打てるし、頭の上近くでも打てる!
加えて、体重移動のパワーが使える。
②胴体の回転、つまり胸のラインの回転が使えるようになるので、腕を
シャープに振れる。
結果的に、ラケット面がボールを乗り越えていってボールを押さえ込める
ようになる。
③上方向のボールの距離感をつかみやすくなる。
=ボールを見やすくなる (体勢的には、首が横を向いた状態で窮屈だが・・・)
・右脚で2歩下がって完璧に打てるようにする
右脚で3歩下がって普通に打てるようにしておくと、あなたのスマッシュは
脅威になる!
右脚2歩で2.1~2.3m、3歩で3.1~3.3m位は下がれる。[=クロスの場合]
・最初クロスで、調整はサイドで という合わせ方と、急激に下がっておいてから、
2~3歩こまかいステップを入れて(前方向と横方向に)調整する という合わせ
方がある
合わせ方+ヒッティング・スタンスをしっかり作るために、
左足を右足のほぼ左横に並ばせ、それから右足を後ろに引いてヒッティン
グ・スタンスを作る、という方法もある。
3.左手を上げて、右腕を後ろに引いてテイクバック(=バックスイング)
・後ろ脚(右脚)に体重をかけ始めてから
・左手を上げて、右腕を後ろ(=右肩の右横)に引いて
タイミングは、ボールが放物線の頂点に達するあたりor落ち始めるあたり
肘は肩の高さよりやや下(=”かすかに下”に近い)
(肩が強い人や、前の方の打点で打つ場合は、肩の高さよりやや上でも
よい)
注0)左手を上げて伸ばして肩を入れた”反動”を使うとメリハリが出る
(やや外転&前方傾斜)
右側方にやや弓なりと、左肩甲骨外転&前方傾斜の戻しが
胴体回転のパワー
・この時点で、両膝がやや曲がって右脚が効いていることが重要 (右膝の方が
曲がっている)
4.フォワードスイング
・左手を消去し始めて(=上にある状態から下にさげ始めて)
左手を消去し始めてから、肩の入れ替えが起きる。
・後ろ脚(右脚)で蹴り始める
・左脚を支点にして、蹴った力で右側の骨盤をゆっくり前に出してき、(=前への
体重移動+胴体の回転のベース)
左の肩甲骨を後ろに引いて(=内転) 急激な「肩の入れ替え」を行い始め、(注0)
右肩・右肘を前の方に出してきて(注1)、前腕とラケットを後ろに倒す
注0)左手を上げて伸ばして肩を入れた”反動”を使うとメリハリが出る
(やや外転&前方傾斜)
右側方にやや弓なりと、左肩甲骨外転&前方傾斜の戻しが胴体
回転のパワー
注1)胴体が左回転しているので、実際に右肩・右肘が前に出てくる量はわずか
注2)ラケットは、特に背中側に落とす操作をしなくても良い
=背中にかつぐような動作は不要!
前腕とラケットは自然に後ろに倒れていく。ほとんど力を加えなくても
よいが、”右肩の後ろに行くようにちょっとアシスト”してもよい。
・右肩の後ろから、ラケットを振りだして、自然な回内でボールに当てていく
(右肩の後ろから振り出せるように、前段階でしておく)
注3)サーブの場合と違って、回内させ始めるタイミングは早くても良い。
・インパクトの後に、骨盤の回転が90度を超えていき、右脚が左脚より前に出る
前への体重移動を使える体勢の場合には、このように右脚を1歩前に出す。
「左脚を支点にして、蹴った力で右側の骨盤をゆっくり前に出してき、」が
ここにつながる。
後ろに下がらされて体重が後ろに流れているときは、打点を頭の上近くに
設定して、下から上にキックして上への体重移動を行い、左の骨盤を後ろ
の方に回転(=反時計回り)させていき、左脚を1歩後ろに下げる。(左脚が
右脚より後ろに下がる)
・スイングの方向は、下から上への打ち上げ
後ろから前にスイングすると、地面と平行に飛んでいって球足が長くなる
ボールの北半球をさわるor北半球を叩くイメージで問題ないのは、ネットの
近くの時だけ
そのイメージでは、上から下に振るスイングになり、打点も少し下がっ
てしまう。 結果的に、ネットするか、地面と平行に飛んでいくことが多く
なる。全てが崩れる。
フォロースルーは短め。
「下から上への打ち上げ」で、後ろ脚で蹴って(前への体重移動を伴って)
胸を回転させると、自然にボールをラケット面で押さえ込める。<そのため
にも、横向きは必須なのだ!>
・打点
(再掲)右方向は、両目の中心から、25cm~45cmくらいかな?
(再掲)理想的な打点[前後方向]は、やや前。(左手でキャッチ出来るあたり)
打点の高さは、肘がやや曲がった状態でスイングしてインパクトできる高さ
肩はあまり上げない(拳上)。
左肩-右肩-右肘の角度は150度以上、右肘の高さは左肩-右肩の
ラインより8cm以下。
後ろへ下がらされて、打点が後ろ(=頭の上の近く)になった場合には、
手首を効かせてボールを押さえ込まなければ地面と平行に飛んでいっ
てしまう
打点のイメージとスイングが合っていれば、スマッシュは崩れにくい。タイミ
ングを合わせるだけ。
テイクバックの所から、サーブと違う動きなので、スマッシュはサーブと別個の
感覚のものとして体に覚え込ませた方が、”紛れがない、長期安定する”と思う。
A.後ろ脚がスマッシュの中心になる
(テイクバックした状態から・・・)
・後ろ脚(右脚)に体重がかかっている状態から・・・
・左手を消去し始めて(=左手を上に伸ばした状態から下にさげ始めて)
・後ろ脚(右脚)で蹴り始め、
「左手の消去し始め」と「後ろ脚の蹴り始め」は、実際にはほぼ同時くらい
・左脚を支点にして、蹴った力で右側の骨盤をゆっくり前に出してき、(=慣性力
で動かされるように)
いっぽう、急激な肩の入れ替えにより胸のラインを急激に回転させ始め、
・右肩・右肘を前の方に出してきて、
自然と前腕とラケットは後ろに倒れる! (ラケットが水平~やや下になれ
ば充分)
・右肩の後ろから、ラケットを振りだして、自然な回内でボールに当てていく
・インパクトの後に、骨盤の回転が90度を超えていき、右脚が左脚より前に出る
前への体重移動を使える体勢の場合には、このように右脚を1歩前に出す。
「左脚を支点にして、蹴った力で右側の骨盤をゆっくり前に出してき、」が
ここにつながる。
※右脚を1歩前に出せない場合でも、右側の骨盤と右膝は45度位回転
させて前に出したい
肩・腕を力み過ぎずに、”脚の蹴りと胸のラインの回転で、腕が振られる感じ”にしたい。
後ろ脚に体重をかけてから蹴る、右側の骨盤を前に出していきながら、急激な肩の入れ替えにより胸のラインを回転させることが肝。前への体重移動+胴体の回転の結果、右脚が1歩前に出る。
これらが出来れば、動作が自然に導き出され、かつ簡単にパワーを加えられるようになる。
<横向き> <後ろ脚で蹴って「前or上への体重移動をしながら骨盤を回転し」、
急激な肩の入れ替え> <スイングの方向は、下から上への打ち上げ>が重要な
3要素。
また、これらは自然にボールをラケット面で押さえ込めるための要素でもある。
こんな感じじゃないかな。