私のブログの読者にはほとんどいないと思うが、
念のために書いておく。他から検索してこの記事を見つけた方のためにも。
「プロネーション」は「手首のスナップ」とは別物です。
誤解している人が多いのですが、
「プロネーション」は、前腕にある上下の骨の動きです。
以下の実験で、説明しましょう。
①右腕を前方向に伸ばしてください。(&右腕を水平にする)
②手のひらを平らにして指を伸ばして、小指を下、親指が上となるように垂直に
してください。
③この状態で、右肘の折れ目部分が、左を向いている(水平よりやや上向きかな)
ことを確認してください。
④この状態で、左手で右肘を「下からU字状に」つかみ、下からささえます。
左手は、右肘があまり回転しないようにつかんでおくようにします。
⑤手のひらの、親指から小指に至る平面を、時計回りに30度回転させてください。
右肘の部分は、少し動きますが、大きくは動かさないようにしておきます。
⑥今度は、逆向きに、手のひらの、親指から小指に至る平面を、反時計回りに
180度位回転させてみてください。最初左を向いていた手のひらが、下を
向いていって、最終的には右を向いていくような動きです。
⑦このとき、右肘部分も反時計回りに回ろうとする力がかなりかかりますが、
右肘そのものはそんなに回転せずに「右の手のひらが180度位回転する」
ことに気がつきます。
⑧この運動が、前腕に2本ある骨:最初は平行に走っているが、上の骨が
下の骨に手首側で重なっていくような動きです。(=前腕の回内と言う)
| | → \|
| | → \
| | → |\
(下)(上)→ (下)
手首の周りには、このようなドアノブを回すような動きをさせる筋肉はありません。
参考:・回内と回外の説明: 「スナップ」とボールヒットについて(3)
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/7907/kikou/snap/snap03.html
・回内時の骨の動き: 「スナップ」とボールヒットについて(4)
http://www.geocities.co.jp/Athlete-Athene/7907/kikou/snap/snap04.html
オリビアさんのサイトから
普通に言われている「プロネーション」は、この「前腕の回内」です。
たまに、「前腕の回内」の動きに手首の動きを加えたような動きをプロネーションと言っている理解不足な人もいるので、何かおかしいと思ったら彼の理解が・彼の使う言葉の意味内容が間違っていないかチェックしてみてください。