GRヤリス MXPA12 KYB Real Sports Damper specTR 走行テスト | サスペンション開発日記

サスペンション開発日記

KYBダンパー&スプリングの開発テストのレポートとレース活動の報告です!

GRヤリス MXPA12
Real Sports Damper specTR テストしました。
 
 
 
今回は2WD(FF)の「RS」
 
毎度お世話になっている
GR Garage Netz群馬 G'SPiCE さんの
デモカーをお借りしました!
http://www.netzgspice.com
 
 
RSは並行してノーマル形状サスペンションキット
 『 Extage (エクステージ) 』 も進めていますが
Real Sports Damperのご要望も増えてきたということで
こちらも着手!(^^)!
 
全域にわたってスピードレンジ・負荷が異なる
AWDのGRヤリス GXPA16 はサーキットを全開!
攻められる感じで仕上げましたがRSの場合は
「ワインディングで気持ち良く」といったニュアンス
 
1.5L CVTでも腹8分目な感じでスッキリ・スムーズに
速く走れるキットに仕上げたいと思いますww
 
通常Real Sports Damperは
乗り心地面をあまり気にしないのですが
今回は通常の乗り味も少し考慮していきたいですね(^_^)v
 
 
今回のテスト品
 
 
 
フロントが倒立ストラット
リヤがモノチューブ
ともに減衰力32段調整です。
 
 
 
AWD同様、前後ともに
ピロアッパーマウントにしています(^^♪
 
 
 
スプリングはフロントが7inchの直巻き
リヤは樽型の専用スプリングを使用します。
 
 
◆◆◆ 走行テスト Day 1 ◆◆◆
 
走行テストは袖ヶ浦フォレストレースウェイです
 
 
 
今回のスタートセット
 
【 タイヤ 】 YH  ADVAN A052 235/40R18
【 ホイール 】 WEDS SA-35R 8.5J  インセット +35
【 PAD 】 プロジェクトμ HC+
【 スプリング 】 Front: 8K-7inch + ヘルパー
                      Rear: 6K専用形状 + ヘルパー
【 車高(ノーマル比) 】 Front: -37mm   Rear: -30mm
【 キャンバー 】 Front: -2.5° Rear:-1.6°
【 Toe 】 Front: 0    Rear: 0
【 最低地上高 】 127mm (フロントメンバー)
 
 
 
 
≪SET1≫
足回りはじめシャシー全体の
スタビリティレベルが高いので
非力なRSでは基本なにも起こらない。。。(笑)
 
現状ではアンダーステア・オーバーステアは無く
単純にオンザレール。
 
前後バランス的にはリヤレート上げか?
 
タイムは 【 1.26.26 】
 
 
≪SET2≫
リヤのバネレートを上げてみます。
 
【 スプリング 】 Rear:6K→7K
 
 
 
弱オーバーステアでステア量は減りコーナリングしやすい。
フロント軸がしっかりしている
スポーティFFらしい挙動になってきたww
 
フロント減衰力を少し上げてみるとブレーキングが安定し
さらに奥まで攻めてもターンインしやすい。
 
コントロール性が良くステア操作に対して
クルマ全体でしっかり反応する方向になってきました(^^)
 
もう1段リヤレート上げでもよいか?
 
タイムは 【 1.24.87 】
 
 
≪SET3≫
さらにリヤのバネレートを上げてみます。
 
【 スプリング 】 Rear:7K→8K
 
ターン5のような長く回り込むコーナーは
安定するのですが、
ヘヤピンなどのタイトコーナーではリヤの張りが強く
ターンインのリズムが取りにくいですね。。。
 
減衰力調整で多少変わるものの
運転のしやすさ・自然なフィールは
SET2の方が良いかな・・・
 
ベストタイムは 【 1.24.14 】
 
 
 
≪SET4≫
全体的な「動き」を多めに出してみるべく
前後のバネレートを下げてみます。
【 スプリング 】 Front:8K→6K   Rear:8K→6K
 
乗りやすさは大幅に良くなりましたが、
前後バランス的にフロントの踏ん張りが不足のため
コーナリング中の修正蛇が多いですね(^^;)
 
タイムは 【 1.24.52 】 
 
前後の適正バランスが見えてきたところで1日目は終了
 
 
◆◆◆ 走行テスト Day 2 ◆◆◆
 
≪SET5≫
フロントのバネレートを上げてみます。
 
【 スプリング 】 Front:6K→7K
 
 
 
コーナリング中の荷重コントロールもしやすく乗りやすい。
フロントの接地感も高く追従性も良いですね!
 
前後バランス的には今回ベストです(^_^)v
 
このセットでもフロント減衰力を少し上げると
ブレーキングが安定してターンインがしやすい。。。
 
ベストタイムは 【 1.23.60 】
今回テストでのベストタイム
(Day1気温26℃ Day2気温21℃ も影響大)
 
 
≪SET6≫
リヤのスプリングレートを上げてみます。
 
【 スプリング 】 Rear:6K→7K
 
SET5に比べて
ターンインからコーナリング中の踏ん張りは高いものの
リヤのスライドが早く、やや慌ただしい挙動・・・
 
タイムは 【 1.23.81 】
 
 
≪SET7≫
良かったSET5のバランスを参考に
前後のバネレートを下げてみます。
【 スプリング 】 Front:7K→6K   Rear:7K→5K
 
 
 
これまでのセットに比べるとロール量は大きめだが
エンジンパワーとのマッチングは良い感じですww
 
ステア応答性とリヤの追従性も高く
全体的な挙動もスムーズでコントロール性も良好!
 
丸みのある入力感もイイ感じですww
RSで仕上げたいイメージに近くなりました(^^♪
 
タイムは 【 1.23.70 】
 

 

 

 
 
今回やれるテストメニューはここで終了
 
スプリングのバランス・車高・アライメントはOK
 
今回ダンパー減衰力が前後とも全体的に高く
挙動が出ずらかった印象でした。
もう少し荷重移動をしやすくしたいところです。。。
 
 
 
ダンパーをつくり直して再トライです!
2回目テストをやって最適セットを決めたいと思います(^_^)v
 
GRヤリス MXPA12  『Real Sports Damper specTR』 
 
完成まで今しばらくお待ちくださいませm(_ _)m