民法について | 法学部生が司法試験合格までの足跡を残す

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今回は民法について、短く、簡潔にその概要をご紹介したい。

民法とは何ぞや、ということであるが、民法は基本的に私人、すなわち我々のような一般市民間の関係を規律する法であるといえる。

民法は大きく分けて、
総則、物権、債権、家族法に分けられる。
総則というのは、他の物権、債権、家族法にも当てはまるごく基本的かつ重要な事柄をリストアップしたものである。
例えば、公序良俗(民法90条)の規定は物権、債権、親族法のどの分野でも当てはまる。

このように、総則を置いて、その後個別規定を置くような形式をパンデクテン方式と言う。

また、物権とは、人と物の間をとりもつ法で、債権は人と人を取り持つ法である。
物権について、たとえば、我々が持っている物は、原則として自己の判断で、使用し、そしてそれを利用して収入を得たり(収益)、そして転売をする(処分)こともできる(民法206条)。
債権は、例えば、我々がAというものを100円で甲から購入するとき、我々は甲に100円を支払うことを負う(債務)代わりに、Aについて甲より引渡しを受ける権利(債権)を有する。この場合、我々も甲も、債権者・債務者となりうるが、もし、Aの購入について、甲が引渡しを拒んだらどうするのか、などについて、債権法の部分で取り扱っている。

この債権法の分野は、契約法についても包含しているが、この契約法に規定している方式のみでしか契約をすることはできない、ということはない。
民法において、原則として、自らのことは自らで律することを基本とするので、契約も、自らその内容に同意して、相手もそれに同意した場合、契約は成立すると考えてよい。
極端な話、時価総額100円の品を100万円で購入する契約についても、双方当事者の合意があれば基本的に成立する(第三者がいた場合などはまた別の話になる)。

このように、原則として、民法においては、個人間の意思に基づく同意があれば、それは有効とすることを、「私的自治の原則」という。
当然、これは原則論であるので、個別規定によって修正を受けることもある。
例えば、XはAという物を購入したが、実は売主甲に騙されていて、Aの贋作であった、という場合などが考えられる。
このような場合、たとえ売買当時、Aというものを購入する意思があったとしても、Aの贋作を購入する意思は決してないわけであるから、Xを保護する必要がある。そこで、民法96条において、このような取引を、詐欺として、取消うるとしている。


家族法分野においては、我々の親族関係だとか、相続であるとかについての規定をしている。
特に、相続については、親族間でもめ事となることが多い。
そこで、法律で特に画一的判断ができるようにしているのだ。
もっとも、法律に基づいた解決が、必ずしもわだかまりを生むことは無い、とは到底言いきれない。
しかし、少なくとも財産に関する解決方法について提示していることは間違いない。
この点、親族法のメリットであろう。

以上、民法のおおざっぱで、簡単なあらましをご紹介したが、近年、債権法の改正作業が国の委員会で進められている。
中間試案等ネットにもあるので、興味ある方はそちらもご覧あれ。
今後当記事でも紹介するかもしれない。