公的年金の廃止を唱えていると、てっきり健康保険制度(国民皆保険)に反対していると誤解されがち。
ちょっと違う。
いや、だいぶ違う。
ぼくは、公的年金の理念に反対するつもりはない。
ただ単に、この国の政府には公的年金を運営する能力がないので、できもしないものをあたかもできるようなフリをして、「100年安心」などとわけのわからないことを言うのは良くないと言ってるだけ。
この国の政府、に限らず、100兆円を超えるような基金を安定的かつ効率的に運用する手段などない。
それだけのこと。
一方。
病める人が、たとえ貧しくとも安心して医療を受けられるように、というのは、そもそも国家の存在意義にかなり近いところにある考え方。
しかも、これは、実現可能。
1年間にこの国の人たちが必要とする医療費を、この1年を健康に過ごせた人も少しずつ負担しようというだけのこと。
もちろんムダな医療を無くしたり、病気に罹る人そのものを減らしていくことはだいじだけど、かかるものをみんなで負担するのはあたりまえ。
それもできないような国なら、もっと言うなら、健康保険の一本化のできないような国なら、いっそ滅びてしまいやがれ、と思う。
そんな国では、他のことだって到底なにもまとまらないだろうし。