#2844 裸婦 | プロパンガス

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つかこうへい追悼シリーズ第16弾

『ストリッパー物語』

他のすべての芸術と同じで、小説も「何を描くか」ではなく「どう描くか」が一番のポイント。

この小説が描いているのは、つかこうへいの演出する舞台そのもの。

つかこうへいの芝居を文字で切り取ると、こうなる。

重さんの長い、長い、長い、ひとり語りのシーン。

明美と美智子がレディ・サンフランシスコを踊るシーン。

まるで目の前に浮かぶように甦る。

女優を脱がせることもなく(セクシーな衣装どころか、ジャージ姿)上演されるこのつかこうへいの代表作。

つか流のリアリズムの真骨頂でもある。

その舞台を文字だけで完璧なまでに写し取ったこの小説、つかこうへいの数ある作品の中でも出色の一遍だと想っている。