#2667 農業 | プロパンガス

プロパンガス

いっしょうけんめい働いた人が
せめてビールぐらいは安心して
本物を飲める世の中をつくろう

中国では、日本のブランド米が国内の2倍以上の価格でも飛ぶように売れるとか。

ドバイでは、鳥取のスイカ1玉に3万円の値が付いたとか。

モスクワや台北では、青森産りんご「ふじ」が1コ1000円で売られているとか。

日本の農作物が世界中でどんなに引っ張りだこか、日本の農業技術がどんなに優れているか、そんな話をいたるところで聞かされる。

もちろんそれはそれで結構なことだと想う。

日本の農業が世界に打って出るには、高付加価値商品で勝負するというのも至極まっとうな話だと想う。

だけど、ちょっと待って欲しい。

この国の農業予算は、莫大だ。

毎年数兆円、農業生産の付加価値額にも匹敵するほどの巨額を、農業のために投入している。

そのとてつもない金額の歳出に僕らがギリギリ納得しているとする(全然納得してないけど)なら、それは農業を守ることが僕たちの食料を守ることに他ならないと考えるからだ。

自分たちが食べるものを守るために、僕たちは農業予算のための税金を払っている。

日本のサラリーマンにはとてもじゃないけど手の届かない高級品を作ったり、アラブの王様が贅沢を楽しむために税金を払っているわけじゃない。

日本人が、安くて、美味しくて、安全な農作物を食べられるためなら、場合によっては税負担というカタチで日本の農業を応援することもやぶさかではない。

だけど、それ以外の目的のために、僕たちの税金を使うのはやめてもらいたい。

農業振興という大義名分があれば何でも許されるなどと考えているなら、とんだ間違いだ。