半年ほど前、GMをはじめとするビッグ3を救済するべきか否かという議論が、アメリカだけでなく日本でも幅広くなされていました。
忘年会のような和気藹々の場で論じられることも珍しくありませんでした。
このブログでは、「救済すべきだという意見と救済すべきではないという意見が真っ向から対立していますが、そもそも対立そのものがナンセンスです」と書きました。
http://ameblo.jp/propanegas/entry-10177067860.html
アメリカ合衆国連邦政府にはビッグ3を救済する能力がないのですから、救済するべきか否かを論じることが無意味だと主張しました。
それから半年、能力がないのですから救済できるわけもなく、GM、クライスラーは破綻処理されました。
ですが、その破綻させ方は、さすがとも言うべきか、おみごとだったと想います。
いわゆる、ソフトランディングに近い、ショックを最小限にとどめることができました。
ただし。
問題がまだ2つ残っています。
1つは、GMやクライスラーの財政的な危機はこれでひと段落しましたが、新生GM、新生クライスラーが「売れるクルマ」をつくれる会社になれるかどうかは全然わからないということ。
もう1つは、GMやクライスラーの財政的な危機は消えてなくなったわけではなく、単純に連邦政府の負担につけかえられただけであるということ。
何も解決していません。
何も解決していないのに、すでに危機のピークが過ぎ去ったかのような熱狂ぶりがすでに始まっています。
相場の未来は誰にもわかりませんが、個人的には、リーマンショク以上の全市場型大暴落が年内にもあるのではないかと予想しています。
折りしも世はボーナスシーズン、渋めとは言われていますが、まとまったお金を手にされる方も多いと想います。
くれぐれもよおく考えた運用を心がけていただきたいと想います。