#449 FX用語集・1 | プロパンガス

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先週高らかに宣言したように、週末の更新は基本的にはムリ。

今日も朝から、愛妻と娘を連れて入場料無料テーマパーク・大塚家具ショールームに行ったりしているうちにこの時間になってしまった。

ネタを考えている余裕もなかった。

で、これから何回かに分けて、外国為替に関する用語解説をしていこうと想う。

外国為替証拠金取引に取り組んでいる皆さんがたくさんこのブログに来てくれているので、参考にしていただけると幸いだ。

プロの立場からいつも相場予想を書いているが、そんなものは当たったり当たらなかったりで、必ずしも皆さんの役に立つとは言い切れないが、用語解説ぐらいならかなり正確にできるつもりだ。

で、今日は、通貨の名前やニックネームについて。

通貨の3レターコード

各通貨には、アルファベット3文字のコードがついていて、例外も多々あるが、原則的には国の名前2文字プラス通貨の呼称1文字からなる。

USD
United States Dollarのこと。
「グリーンバックス」とかいうニックネームもあるが、通常は「ダラー」と呼ぶ。
もちろん、「ドル」と呼ぶ人も日本人には多い。

EUR
Euroのこと。
「ユーロ」と呼ぶのが一般的で、EUR/JPYなども「ユーロ・エン」と言うのが普通だがEUR/GBP(ユーロ・ポンド)などは「ユー・ポン」などと呼ぶダサいディーラーもいくつかの銀行にはいる。
プロパンガスは、EURを「エロ」と呼ぶ運動をしているので、ご賛同いただける方は、ぜひ今日から「エロ」でお願いしたい。
「エロ・エン」とか「エロ・ポン」とか「エロ・ドル」のほうが、語呂がいいでしょ?

JPY
Japanese Yenのこと。
「ジェイピーワイ」とか読むセンスのない外人もたまにいるが、「エン」または「イェン」が一般的。

GBP
Great British Poundのこと。
以前はSTGというのも使われたが、ほぼ絶滅した。
で、ポンドのニックネームとして有名なのが、「ケーブル」というもの。
その昔海底ケーブルを介して取り引きされていたことの名残り、という説明がなされることが多いが、これはけっこう怪しい。
イギリスは島国なので、フランス・フランもドイツ・マルクも海底ケーブル経由で取り引きされていたはずだからである。
単に、「基軸」という意味でのCableだという説明も聞いたことがある。
ま、今となってはどっちでもいいことだが。
ただ、一部に誤解があるようなので、ひとつだけ確認しておきたい。
「ケーブル」というのは厳密にはGBPのニックネームではない。
あくまでもGBP/USDというカレンシー・ペアのニックネームだ。
だから、たとえばGBP/JPYのことを「ケーブル・エン」と呼ぶことは、絶対にない

CAD
Canadian Dollarのこと。
そのまま「キャン」と読むことが多い。
「カナダ」と言うこともある。
ほとんどの通貨のスポット取り引きでは、決済は2営業日後におこなわれるが、USD/CADだけは例外的に翌営業日決済されるので、「トム(Tomorrow)ファンズ」と呼んだり、単に「トム」とも「ファンズ」とも呼ぶことがある。
10年以上前になるが、ロイヤル・バンク・オブ・カナダにいた友人トーマスに電話をし、まだまだ英語の苦手だったプロパンガスが向こうで取った人に「Tom, please」と言ったら、いきなりカナダ・ドルのプライスを提示されたことがあった。
一瞬何が起こっているのか理解できなかったが、今となってはいい想い出だ。

AUDAustralian Dollar=「オージー」とか。


NZDNew Zealand Dollar=「キウィ」とかは有名なので、もうひとつだけ。

CNY
Chinese Yuanのこと。
ハードカレンシーではないので、ニックネームなどは必要もないのだが、日本人以外は「チャイナ」と呼んでいるようだ。
日本では「元(ゲン)」とか「人民元(ジンミンゲン)」といわれることが多い。
Yuanにあたる文字が「元」だから、「ゲン」と呼んでもいいのだろうが、「人民元」またはRenmin Yuanという言葉は、当の中国でもほとんど使われない。
あるとすれば、「人民幣 Renmin Bi」なのだが、これの読み方も日本では「ジンミンヘイ」または「レンミンピー」であるべきだ。
「レンミンビー」というのは、間違い。
「Bi」は、日本語の「ビー」よりは、「ピー」に近い音で、これは、インテリぶったアホが「北京」がアルファベットでBeijinと書かれるのを見て「ベイジン」などと呼びたがる過ちに似ている。
中国語のアルファベット表記Beijinを日本語の近い音で表現すると「ペイチン」だ。
10数年前まで、中国元には国内一般に流通する「人民幣」と、外貨から両替される際に交付される「外貨兌換券」の2種類があった。
人民幣の1元と兌換券の1元は、表向きは1対1で等価とされたが、輸入品の購入は兌換券でしかできないなどの制約があったため、闇市場では兌換券の1元は人民幣の1.5から2元と交換されていた。
今は、人民幣も兌換券もないので、単に中国元でいいのだろうが、国際的に通用するYuanの呼称の発音(この
[u]は日本語の「ウ」に唇の形で「イ」と言うのに似ている音)が日本人は苦手なので、今しばらくは「レンミンビー」と呼び続けることになりそうだ。