専業女優の広末涼子と筧利夫が『つかこうへいダブルス』と称して、２作品連続公演に取り組んでいる。
まずは１作目の『幕末純情伝』。
さすがは専業女優が本気で演じているだけのことはあって、兼業アイドルなどとは全然違うレベルの演技を魅せてくれる。
『北区つかこうへい劇団』の歴戦のツワモノどもの中で浮いてしまうこともなく、かといって埋没することのない、地に足のついた演技だ。
おそらく、想像を絶するほどの稽古を重ねてきたに違いない。
これまでこの『純情伝』では牧瀬里穂や藤谷美和子、内田有紀ら多くの女優が演じるのを観てきたが、つかこうへいの手にかかると、どんな女優もつか色に染まってしまう。
広末とて例外ではないのだが、いい意味でも悪い意味でも、広末はつか色に染まってしまうのではなく、広末色を燦然と残している。
今の時点ではまだ何とも言えないが、将来的には、宮沢りえが大化けしたように、広末も大女優に育っていくのかもしれない。
２作目の『飛龍伝』は、月末。
追って報告させていただく。