今日は、昨日のCVS⑥ 配送網でふれた物流を支える小道具の紹介。
まずはベタなところから発注システム。
CVSに行くと、下記のようなツールを肩からぶら下げているスタッフがいるのを見かけたことがあるかと思います。
このツールは何かというと、売場で残りの商品数を確認しながら、その場で発注を行えるものです。
そのため、単純に発注にかける手間が大きく軽減されますし、誤発注のリスクも軽減できます。
また、過去の発注数や売行等、天候・気温等の情報も確認でき、発注数を決める参考もその場で得られます。
さらには、ヒューマンエラーでの大量誤発注を防ぐためにイレギュラーな入力にはアラームが出るような機能も備わっています。
CVSに関しては、各社とも多少のスペック差異はあるといえ導入済ですが、他業態では意外に未導入のところも少なくなく、小口高頻度発注の効率化を実は大きく阻害している要因だったりします。
CVSに限らず店舗はパート・アルバイトで回しており、参考情報なしに感と経験だけで効率的な発注ができる方はまずいない。
ただ、実際の発注は、かなり業態に差異があり、こうしたツールを提供したうえでパート・アルバイトの感と経験に基づいた発注をベースにしているセブンイレブンと、近年話題になっているビッグデータ等の分析結果を重視しているローソンなどにわかれます。
セブンイレブンの強みとしてはロジカルな部分が語られることが多いのですが、実はこうしたローテクな部分を残しているのが強みであったりもします。
例えば常連客には決まった時間に決まった品物を買っていく方が少なからず存在するのですが、そのお客様のためだけに1個だけ仕入れる商品なんてのも普通にあり、お客様が気づいているかどうかはともかく個人店と変わらないような対応ができています。(小口多頻度配送のなせるわざでもあります)
食品スーパーですと、山口県地盤の丸久さんあたりが同じような取組をされて、高利益体質を築いています。
それからもう1つ、発注関係でよくみかけるものとしてはこのスキャナ。
納品された品物やダンボールのバーコート情報をスキャンしているところを見かけたこともあるのではないでしょうか。
これは、1つ目に記した発注システムをもとに、各便で配送される商品の情報がわかるようになっており、スキャンをしおわったあとにキーを押すと、注文品と配送品に違いを示してくれるツールになります。
小口高頻度配送で、シフト的に発注者がいない時間に届くものが多くあるうえに、類似の商品も多くあったりするなかで、生鮮などは早く冷蔵庫・冷凍庫に搬入しないとならないので、納品確認を機械的に行えるこのツールは非常に重要です。
(もちろん誤納品の対応も機械的に1次処理がなされ、オーナーがわかる仕組になっています。)
あと、あまり取り上げられることがないうえに、CVSでも導入していないところがあるのですが、商品を自由に動かせる取手などが何もついていない台車。
これもローテクですが便利ツールです。
多少在庫を抱えてバックヤードから補充することが多いカップ麺などはバックヤードから各商品の入ったダンボールを運搬するのにこの台車は必須ですし、店頭に直接置かれる商品も、この台車があることで、実際に商品がある手元に台車を引き寄せることが楽にできますし、配送物のせいで手に取れなくなる商品があっても容易に動かせたりします。
この台車があるだけでも、商品の補充・陳列は相当楽になるのですが、店頭直置きの店舗が未だに残っていたりします。
CVSはともすると、個人店の対極のものと捉えられたり、システマティックなところだけが取り上げられたりしますが、実はあえてローテクな部分を残していたりもします。
とりわけセブンイレブンはそうした傾向が強く、あえてローテクのまま残している箇所が数多くあります。
私は立地を分析する側ですし、感と経験だけの立地も発注等の店舗運営も否定的な立場ですが、一方でビッグデータで語られているような統計学でなんでもできるというような流れにはもっと否定的な立場ですので、客観的でない部分があるのは重々承知の上で、セブンイレブンのデータに基づきつつ、感と経験を殺さない発注手法は最強だと思います。


