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第一話第四節

 
 
「誰…?」
 
「北涼陲か?」
 
 
 
唐突に言われた、自分の名。
 
陲は戸惑った。
口を開こうとするが、その前に、谷田部が呻くように言葉を発した。
 
 
 
「お前…」
 
「…何だ?腐った頭」
 
 
 
 
 
 
 
紫色の髪の謎めいた男は、谷田部にそう言った。
 
 
谷田部は怒りで頬を赤くする。
 
 
「お前、一体何だ!初対面の大人に…」
 
 
「お前が大人だと?」
 
 
男が口の端を大きく歪めた。
 
 
「お前が大人なわけねぇだろ。見た目が成人してるからって、精神年齢は胎児のくせに」
 
 
 
陲もさすがに言い過ぎだと、口を挟む。
 
 
 
「助けてくれたのは有り難いですが、あの…」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「邪魔をするな、鬼燐」
 
 
 
 
 
 
「谷田部先生?」
 
 
 
 
「所詮宿主がいない限り、何の力も無いお前が、我らのやる事に手を出すな」
 
 
 
谷田部の言葉の意味が全く分からない陲は、彼に近付く。
 
 
 
 
「ちょっと、先生、どうしたんです…」
 
 
 
 
 
 
 
 
「我は燐光。アリスのシナリオを止めるために、女王、貴女を殺す」
 
 
 
 
 
「!!?」
 
 
 
 
 

第一話 第三節


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「あれ?」





教室は空だった。



やはり休みだったか。



陲が帰ろうとした時だった。




担任の谷田部がやってきた。

「北涼!」


「?」


「みんなを知らないか?連絡もつかないんだ。それに、学校内にも誰もいないし。お前がいて良かった」




「…さっき茶々にメール打ちましたが」


ちなみに茶々も啓介も、同じクラスだ。



「…圏外」



携帯画面の左上、無惨にも表示された、圏外の二文字が見えた…。



谷田部もそれには落胆した様子で肩を下ろす。



「なんでだろうな」



「なら学校から出ればいい話ですよね?」



「えっ!」





谷田部の、異様とも感じる反応は、陲に不安を作らせた。


「先生??」




「…君は、選ばれし子供、君を玩具にした瞬間、俺は最強になる」












「え」




壁に叩き付けられた。意識がとびそうになるのを必死で堪えながら、陲は谷田部に叫ぶ。





「一体どういう意味!?」




「お前を玩具にするって言っただろ」





「なっ!?」




近付く息遣い、身体。







(気味が悪い…)
陲がそう思った次の瞬間、谷田部は教室の机の間に投げ飛ばされていた。













陲は見た。







紫の髪、黒ずくめの服。





第一話 第二節

 
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茶々といつものように
高校に行く
 
 
陲はこんな生活を
幸せに思っていた
 
 
 
「あ、啓介」
 
 
茶々は自分の彼氏である啓介の所に走って行った
 
陲もその後を追う
 
 
毎日3人で歩く通学路
 
 
 
日常
 
 
 
それが音を立てて崩れ始めたのは、数日後からだった
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いつものように高校に向かう
 
 
教室の中が、妙に静かだ
 
陲は、今日は集合場所にいなかった茶々の事も考える
 
 
何か、あったのかもしれない
 
まさか、祝日で学校が休みだった?
 
 
 
そんなことを考えつつ、教室の扉を静かに開く
 
 
 
 
 
 
 

第一話 第一節

「不思議の国のアリス」
 
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北涼陲《ホクリョウ ホトリ》の毎日は、お弁当作りで始まる。
 
毎朝兄と自分の弁当を作る。
 
朝食を作り、陲がそれを食べ終えたところで、陲の兄、透が起床する。
妹の凪《ナギ》がその数分後に起床する。
 
「おはよ、凪」
 
「…『コクン』」
 
凪は、ある事故が起きてから、人と接するのを極端に怖がるようになった。口数も減り、不登校になり、今は通信教材で勉強をしている。
 
透の方を向く。
 
「お兄ちゃんもおはよ」
 
「`も'ってのはなんだ!俺はついでか!」
「違うってば…」
 
「お兄ちゃんは悲しいぞ、陲が俺をついで扱いするようになっただなんて」
 
ゴキッ
 
度が過ぎるシスコンの透に、凪の制裁がきまる。
 
「凪!?」
 
「…お姉ちゃん、いってらっしゃい」
 
凪がしゃべる、数少ない言葉。
 
「…行ってきます」
 
陲は笑顔で、凪の言葉に答え、家を出る。
 
 
 
 
 
 
 
 
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「おはよう」
 
「あ、茶々!」
 
陲の幼馴染みである三留茶々は、愛嬌のある顔で陲に笑いかけた。
 
「今日小テストだよ!勉強した??」
 
「少しだけ、ね?」
 
「えぇぇっ!!私、今朝啓介に聞いたのに!!」
 
テストの存在をすっかり忘れていたらしい茶々は、眉をしかめている。
 
「言えば良かったかもね」
 
「そーだよっ」
 
茶々はうらめしそうに、陲を見た。
 
「ごめんね」
 
「ま、今度からはちゃんと教えてよね?」
 
「えぇ」
 
 
 
 

燐光と少女

 
燐光と少女
 
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彼女は愛する日常のため
 
非日常に足を踏み入れる
それが正しいのか
間違っているのかは
誰も知らない
 
 
 
若干ホラーな
ファンタジーです
 
 
 
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