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 戦争を知らない世代が増える中、戦争体験者の遺品をどのように活用するかが課題になっている。貴重な史料として個人で展示を模索する人がいる一方、フリーマーケットアプリに出品してお金に換える人も出始めた。歴史的な価値を理解できない孫世代が遺品を手にするケースが増えてきており、散逸が懸念される。

 

 旧日本軍の飯ごうやラッパ…。机に並ぶ品々を前に、福岡県福津市の深田政武さん(67)は「有効活用できないか」と漏らした。自宅に保管するのはレプリカも含めて420点。激戦地ニューギニア島から生還した父(故人)が戦後に集めたものだ。

 

  「死んでも帰れぬ」と言われるほど凄惨(せいさん)を極めたニューギニア。命を落とした日本兵約12万7千人の多くが餓死や栄養失調だったとされる。「死んだ戦友を忘れたくない」。生前、そう話していた父は、展示館「鎮魂の館」を造りたいと考えていたという。深田さんはその遺志を継ぎたかったが、費用面で断念。「公的施設を借りて展示できないだろうか」と思案する。

 

  傷痍(しょうい)軍人の労苦を伝える国の戦傷病者史料館「しょうけい館」(東京)によると、「捨てるのはしのびない」という孫の世代からの寄贈も目立つという。開館した2006年に約3千点だった所蔵品は、18年には約3万点にまで増えた。

 

  ただ、戦争を知る親の姿を見て育った子の世代に対し、遺品に対する孫の世代の思い入れは、強くはない。インターネット上では遺品が売買されているのが現状だ。フリマアプリを検索すると、軍服や戦勝記念のとっくり、千人針のほか、「陸軍にいた祖父の写真」まで出品されている。価格は数千円から数万円。「遺品整理で発見した」などの説明もある。

 

  国文学研究資料館(東京)の加藤聖文准教授(歴史記録学)は、戦争体験者の孫が遺品を継ぐ時代になり、ここ数年で大量の遺品が市場に出回るようになったと懸念する。「戦争史料は持ち主の人生と切り離された時点でただの物になり、歴史的価値がなくなる」と、遺品がコレクターの手に渡ることには反対の立場だ。

 

  近現代史を専門とする学芸員の不在などを理由に寄贈を断る博物館も少なくないといい、加藤准教授は「個人が所有する史料を社会全体で共有するため、都道府県レベルで受け皿を整備する必要がある」と指摘している。 (久知邦)

 

最終更新:

西日本新聞

 

「捨てるのはしのびない」から寄贈しようとしたら受け入れ先がない

で・・・フリマで売ろうとしたら記事に書かれて非難される

結果として廃棄処分せざるを得ないって感じですかね