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THE PAGE 5月26日(火)16時0分配信
好調なPS4の一方で、コナミの家庭用ゲームは縮小を発表
 今年3月に、コナミが「メタルギアソリッド」シリーズで知られる小島秀夫監督を役員から外しました。小島氏は「小島プロダクション」を率いて、今年9月発売の最新作「メタルギアソリッド5」(プレイステーション4など)の開発を続けています。小島プロダクションの解散も明らかになり、事実上、コナミは家庭用ゲームの開発の規模縮小を進めることを決めたと考えられます。

 家庭用ゲームは映像が豪華になるにつれ、開発コストのさらなる上昇が進んでいます。開発コストが数十億円に達し、全世界で数百万本のヒットを出すことが、回収のための絶対条件になっています。「メタルギア5」は、13年にリリースされることが期待されましたが、結局、リリースされず2年近く開発が遅れています。その成功が明確でない状況にありながら、今後も家庭用の新作ゲームを作ることはリスクが大きいという判断があったと考えられます。

 一方、PS4は世界的に見ると好調です。調査サイトの米VGChartzによると、3月28日現在、全世界で、PS4は2100万台以上の販売に成功しており、マイクロソフトのXbox Oneの1200万台、Wii Uの950万台を大きく上回っています。94年の「プレイステーション」以上の速度で売れているという状態です。

 4月30日に発表になったソニーの決算によると、ゲーム&サービス分野の売上高は前年度比33%増の1兆3880億円と、PS4の販売の好調さが大きく貢献しています。今の世代の家庭用ゲームでは、頭一つ抜け出しているため、今後5年間は家庭用ゲームではPS4が有利な状態が続きそうです。

 周辺機器の来年上半期に発売予定のバーチャルリアリティヘッドマウントディスプレイ「プロジェクトモーフィアス」への期待もあり、今後も人気は続きそうです。欧米では熱心なコアゲームユーザーを中心に、家庭用ゲームの復権が進みつつあります。



家庭用ゲーム市場を大きく上回る国内スマホゲーム市場
 ただし、日本市場は様相が違っています。PS4は130万台程度しか売れていません。キラータイトルとして期待された3月発売のアクションゲーム「ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城」(スクウェア・エニックス)は、PS4版が23万本売れたものの、国内だけで、100万本といった大ヒットを生み出せる環境にはなっていません。今年発売が期待されているロールプレイングゲーム「ファイナルファンタジー15」(スクウェア・エニックス)が控えているものの、日本国内だけで、数百万本を売るような、PS2時代のような環境が、年内に整うことは難しいと思われます。

 日本の多くの家庭用ゲーム会社は、家庭用ゲームの開発を積極的に行うことを躊躇している状態にあります。同じく4月に、コナミのホラーゲーム「サイレントヒルズ」(PS4用など)の開発の中止も明らかになっています。これは国内だけでは今後のヒットを期待できない状況も考慮した結果だと考えられます。

 それでは、日本のゲーム市場の元気がないかというと、そんなことはありません。日本では家庭用ゲームよりも、スマートフォン用のスマホゲームの市場が、はるかに凌駕する規模になっています。

 家庭用ゲームのソフト市場は、2014年はエンターブレインによると2264億円でしたが、スマホゲーム市場は、日本オンラインゲーム協会の見込みでは6584億円でした。この市場規模はアメリカのスマホ市場よりも大きいとみられています。ここ数年で、家庭用ゲーム市場を追い抜き、急成長を続けています。

 パズルゲーム「パズル&ドラゴンズ」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)や、アクションRPG「モンスターストライク」(ミクシィ)に代表されるゲームが、高校生ぐらいから30代ぐらいの幅広い年齢層に支持されています。どちらのゲームもリリースされてから1年以上が経過していますが、ゲームをリリースしたら終わりでなく、様々な機能が追加されていることもあり人気が続いています。女性に人気のあるパズルゲーム「LINE ディズニーツムツム」(LINE)や、家庭用ゲームに遜色ない映像の3DグラフィックスのRPG「白猫プロジェクト」(コロプラ) など多様なゲームが登場しており、独自の進化を続けています。

 日本市場の特徴は、ユーザー1人あたりの課金金額が欧米圏よりも高いところにあります。ゲームに課金しているユーザー数は5~20%といわれています。その中には、月に数万円を使っているユーザーも少なくありません。1回あたり300円で遊べるランダムで当たるクジで、ゲーム内で使用できるアイテムやキャラクターを得られる「ガチャ」を日本人は好む傾向があり、これが課金金額を引き上げる要因になっています。

 スマホを所有しているユーザーの年齢が、家庭用ゲームで遊んでいる10代に比べて高いために、使えるお金に余裕があることも、高い金額を払うユーザーがいる要因になっています。



スマホゲームへの注力を進める各社
 一方で、スマホゲームの開発費は競争が激しくなる中で、高騰しつつあります。スマホの性能が上昇し、豪華な映像を出せるようになっているため、作り込む必要が出てきているためです。最低でも1億円といわれていますが、最近のゲームでは数億円かかるのが当たり前になりつつあります。「ニンテンドー3DS」といった携帯型ゲームの開発費と変わらなくなりつつあります。

 しかし、それでも家庭用ゲームの開発費の数十億円に比べるとはるかに安いといえます。大ヒットした場合には、長期間高い売上を見込むことができるため、多くの日本のゲーム会社は家庭用ゲーム会社を含め、スマホゲームへの注力をさらに進めているのが実情です。

 コナミはこれまで家庭用ゲームにリリースしていた「実況パワフルプロ野球」を昨年12月にリリースし、5ヶ月で1000万ダウンロードに達するほどのヒットを生み出しています。今後、よりスマホゲームへのシフトを強めていくと思われます。

 日本は、LTEの普及により携帯の通信回線が速く、月額で一定量のパケットまで使い放題な環境もあり、いち早く情報のパーソナル化が進んでいます。総務省の「情報通信白書」によると昨年3月末で、日本のスマホの普及率は53.5%で、まだまだスマホゲーム市場が伸びる余地があると考えてよいでしょう。スマホゲーム市場の成長が、一時的なバブルで終わるとは考えにくいと思われます。

 日本は、世界で最初にテレビ画面で家庭用ゲームをするという文化が弱くなりました。一方で、欧米圏の特にアメリカでは安価になった大画面テレビを使ってゲームをするという文化がまだまだ強い状態です。日本のゲーム市場は元気ではあるが、世界の中では、特殊な環境で進化が進んでいると理解する必要があるでしょう。

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新 清士(しん・きよし) ゲームジャーナリスト
1970年生まれ。デジタルハリウッド大学大学院非常勤講師、立命館大学映像学部非常勤講師も務める。日本経済新聞電子版など寄稿先多数。著書に電子書籍「ゲーム産業の興亡」、「『侍』はこうして作られた」がある。

最終更新:5月26日(火)16時0分
ゲーム性を置き去りにして
画質のみを追い求めた結果ではないでしょうかねぇ
スマホの画質は良く言ってPS2並
お手軽・単純・判りやすくって感じですよね

コア層やメディア各社のみの評価を鵜呑みにして
高画質ムービーを満載にするコンシューマーゲームは
ナンバリングFFのみで十分じゃないでしょうかねぇ