それぞれに愛があるお口の恋人 ロッテ体の恋人 セフレ秘密の恋人 愛人目の恋人 美しく儚いこの世界鬱の恋人 カッターナイフ耳の恋人 ラジオ傘の恋人 雨ときどき雪彼の恋人 彼女白雪姫の恋人 毒りんご期末考査前の学生の恋人 参考書手紙の恋人 遠い地の見知らぬ人心の恋人 あなたの好きな人私の恋人は
本当は 君のことが私の紡ぐ言葉はあまりにも平面すぎる全然奥行きなんてなくて水に浮く油みたいな、上澄み液みたいな堅苦しい鎧で自分を守ろうとするけど中身はふわふわしてて脆い、というか本当は感情のままに思いを叫ぶことが一番威力が強くて、芯が通っているだけどそんなの恥ずかしいじゃない耳まで赤くなってしまうほど歯痒くて、くすぐったくて、困ってしまう私は、自分の価値は言葉にしかないと思っているだから私の文を好き嫌いではなくただ全面的に否定されたとしたらそれは私の死と同然もちろん価値がすべてじゃないでも私には言葉しか残っていないくらい実在する身体にやどる「私」はどうしようもなく、駄目人間だ本当は私自分の紡ぐ言葉のことが大好きよどれだけ平面だろうと三次元と交わることがなかったとしても私の言葉が大好きなの結局は、自惚れでしょう自分に惚れずに誰に惚れる全部は好きになれなくても誰かしら、自分の好きなところあるでしょうこれをしている時の自分は好き、とかさじゃなきゃ生きていられないはずだって最後に私を守ってくれるのは私だけだもの
いえいえこちらこそ久しぶりに野菜生活を飲んだ。パックをたたんだ人にだけわかる一言が見たくてパックをたたんだ。そうじゃなくても、癖というか当たり前のようにパックはたたむけど。この一言が消えることはないのな。いつからこんなところに居たんだ、お前は。気づいたときにはもう居座ってて初めて見つけたときは嬉しかったのを覚えてる。こういうのってどうでもいいけどふとした瞬間に見つけてしまうとなんだか優しい気持ちになれる。ちょっと感謝してしまう。そこに当然のように居座るお前だよ。こちらこそありがとう。そして相も変わらず私はじゃがりこが好き。じゃがりこさんいつも面白いバーコードありがとね。
4.二人の出会いを匂わせていつか、彼女のことが好きなのかと訊かれたことがある。質問の相手は、放課後に教室で二人っきりで話しているのを見たと言う。もしかしたら付き合っているのでは、なんて噂が僕の知らないところで囁かれているらしい。もちろん彼女も知らないだろう。「噂されるってことは、お前、見たことを言ったのか」別にむきになることではなかった。噂の期待にこたえられるような関係ではなかったし、第一僕は彼女に恋愛感情など抱いていない。僕らがまともな会話をしたのは、入学してから初めての席替えをした後だった。くじ引きで席が隣にならなければ、きっとクラス替えの時まで話すことはなかったはずだ。「よろしくね」僕らの第一声は彼女の声。「うん」目も合わせず素っ気ない返事だけをした。ただそれだけだったのに僕が忘れ物を取りに教室へ向かってしまったから彼女が机に伏せて寝たフリなんかしていたからずっとかけていた黒縁の眼鏡をはずしていたからそしてノートを落としたりなんかするから幸運か地獄の始まりか、はたまた運命なのか偶然か僕らは今のような関係になってしまったのだ。なんて、彼女は僕のことなど考えたりしないか。
恋愛弱者に夢などない「僕にもわかったよ」大学生の綺麗なお姉さんその人に恋したただの学生冷静沈着だと思ってた僕だけどあなたを好きになったらもうどうにもこうにも止まらなくなってたそれでも、僕の好きな人とあなたの好きな人はイコールで結ばれなくて僕の知らない存在が、あなたを抱き寄せた一方通行の関係は終わりをむかえてあなたを見ることもなくなってそして今、僕はあのときの「女の子」みたいにあなたの帰りを待ってる「こんな感情、ちっとも羨ましくないでしょう」女の子はあのときの僕の心を見透かして、悲しげな目で笑う「帰ってこない」「いつまでそんな状態でいるのよ。その人はもう帰ってこないの、いないの」「いないわけないじゃないか、あの人はまだ大学にいるし、会おうと思えば会えるし、ただ」「ただ会いたくないだけ。馬鹿じゃないの」届かない想いもあるのどうもがいたって叶わない願いもあるのだからってずっと塞ぎこんでていいってわけじゃないいつかは立ち直らなきゃいけないし恋愛をすべてに自分を駄目にしちゃうなんて、馬鹿馬鹿しいいいかげん気づきなさいよあのときの私より酷いじゃない涙まじりの女の子の声僕はその言葉の意味をゆっくりと紐解く