*少女人形化計画 -14ページ目

*少女人形化計画

彼女は眠りの森へ、彼はこの世の果てへ




お口の恋人  ロッテ


体の恋人  セフレ


秘密の恋人  愛人


目の恋人  美しく儚いこの世界


鬱の恋人  カッターナイフ


耳の恋人  ラジオ


傘の恋人  雨ときどき雪


彼の恋人  彼女


白雪姫の恋人  毒りんご


期末考査前の学生の恋人  参考書


手紙の恋人  遠い地の見知らぬ人





心の恋人  あなたの好きな人






私の恋人は








私の紡ぐ言葉は
あまりにも平面すぎる

全然奥行きなんてなくて
水に浮く油みたいな、上澄み液みたいな

堅苦しい鎧で自分を守ろうとするけど
中身はふわふわしてて脆い、というか



本当は感情のままに思いを叫ぶことが
一番威力が強くて、芯が通っている


だけどそんなの恥ずかしいじゃない
耳まで赤くなってしまうほど
歯痒くて、くすぐったくて、困ってしまう





私は、自分の価値は言葉にしかないと思っている

だから私の文を
好き嫌いではなく
ただ全面的に否定されたとしたら
それは私の死と同然

もちろん価値がすべてじゃない
でも私には言葉しか残っていないくらい
実在する身体にやどる「私」は
どうしようもなく、駄目人間だ




本当は私
自分の紡ぐ言葉のことが大好きよ
どれだけ平面だろうと
三次元と交わることがなかったとしても
私の言葉が大好きなの




結局は、自惚れでしょう
自分に惚れずに誰に惚れる
全部は好きになれなくても
誰かしら、自分の好きなところあるでしょう
これをしている時の自分は好き、とかさ
じゃなきゃ生きていられないはず






だって

最後に

私を守ってくれるのは私だけだもの













久しぶりに野菜生活を飲んだ。

パックをたたんだ人にだけわかる一言が見たくてパックをたたんだ。

そうじゃなくても、癖というか当たり前のようにパックはたたむけど。





この一言が消えることはないのな。




いつからこんなところに居たんだ、お前は。





気づいたときにはもう居座ってて
初めて見つけたときは嬉しかったのを覚えてる。

こういうのって
どうでもいいけど
ふとした瞬間に見つけてしまうと
なんだか優しい気持ちになれる。
ちょっと感謝してしまう。

そこに当然のように居座るお前だよ。

こちらこそありがとう。
















そして

相も変わらず

私はじゃがりこが好き。





じゃがりこさん

いつも面白いバーコードありがとね。










いつか、彼女のことが好きなのかと訊かれたことがある。


質問の相手は、放課後に教室で二人っきりで話しているのを見たと言う。
もしかしたら付き合っているのでは、なんて噂が僕の知らないところで囁かれているらしい。もちろん彼女も知らないだろう。

「噂されるってことは、お前、見たことを言ったのか」

別にむきになることではなかった。
噂の期待にこたえられるような関係ではなかったし、第一僕は彼女に恋愛感情など抱いていない。





僕らがまともな会話をしたのは、入学してから初めての席替えをした後だった。

くじ引きで席が隣にならなければ、きっとクラス替えの時まで話すことはなかったはずだ。


「よろしくね」僕らの第一声は彼女の声。
「うん」目も合わせず素っ気ない返事だけをした。


ただそれだけだったのに
僕が忘れ物を取りに教室へ向かってしまったから
彼女が机に伏せて寝たフリなんかしていたから
ずっとかけていた黒縁の眼鏡をはずしていたから
そしてノートを落としたりなんかするから




幸運か地獄の始まりか、はたまた運命なのか偶然か



僕らは今のような関係になってしまったのだ。









なんて、彼女は僕のことなど考えたりしないか。












「僕にもわかったよ」





大学生の綺麗なお姉さん
その人に恋したただの学生
冷静沈着だと思ってた僕だけど
あなたを好きになったら
もうどうにもこうにも止まらなくなってた

それでも、僕の好きな人と
あなたの好きな人はイコールで結ばれなくて
僕の知らない存在が、あなたを抱き寄せた

一方通行の関係は終わりをむかえて
あなたを見ることもなくなって
そして今、僕はあのときの「女の子」みたいに
あなたの帰りを待ってる



「こんな感情、ちっとも羨ましくないでしょう」


女の子はあのときの僕の心を見透かして、悲しげな目で笑う


「帰ってこない」

「いつまでそんな状態でいるのよ。その人はもう帰ってこないの、いないの」

「いないわけないじゃないか、あの人はまだ大学にいるし、会おうと思えば会えるし、ただ」



「ただ会いたくないだけ。馬鹿じゃないの」






届かない想いもあるの
どうもがいたって叶わない願いもあるの
だからってずっと塞ぎこんでていいってわけじゃない
いつかは立ち直らなきゃいけないし
恋愛をすべてに自分を駄目にしちゃうなんて、馬鹿馬鹿しい
いいかげん気づきなさいよ
あのときの私より酷いじゃない







涙まじりの女の子の声


僕はその言葉の意味をゆっくりと紐解く