「目指す職種はどこなんだ?」
と、夫は息子に聞いた。
正直、就活のピークは過ぎている。
それは、私たち夫婦だけではなく息子本人も認識している事だ。
大学4年生の息子。
現在11月。
一般的に言えば、企業の内定式は終わっている。
職種の希望を言ったところで、
都合よくその職種が求人を出しているとは限らない。
大学に来ている求人の中から
自分の興味や関心のあるものに的を絞っていくしか無いだろう。
息子は工学部で学んできた。
大学に来ている求人の中から学部的に合っていれば、
それでいいと思っている。
そう思っているので
夫のその質問は、今さら的外れのような気がした。
息子は答えた。
「職種っていうか、、、今来てる中で検討してるから。」
すると夫は
「大学4年も通って、それか。」
「大学4年間でいくら掛かってると思っているんだ!」
「何を学んできたんだ?それを活かせないのか?!」
息子を責め立てるように矢継ぎ早に言った。
必要な時に
必要な支援を
私たち夫婦は、息子にしてやったのか?
息子が、苦しい時に手を差し伸べてやったのか?
これまで、私たちがやってきたことは
「なぜやらないんだ?やれば出来るだろう!」
と、息子を追い詰めるばかりだったではないか。
正論を振りかざし
追い込んで、追い詰めて
逃げ道を無くして
それで息子が幸せになれるはずがない。
