夫は息子の就職先が決まらない事に苛ついている。
娘がいれば、娘と会話して楽しそうに過ごしている夫だが、
息子に対しては、話しかける事もないし、挨拶する時も目を合わせない。
普段会話が無いのに
就活の話だけは息子に振る夫。
「今度はどこで何をするんだ?」
「次の日予定はあるのか?」
と夫は息子に矢継ぎ早に質問した。
「この前、OBとの懇談会があったから、参加した」
と息子が言うと
「で?」 と言って黙り込む夫。
「で?」って、、、
父親が就活に苦戦している息子にかける言葉がそれなのか。
呆れてものが言えない。
いや元々、面倒だから言わなかったのに。
この時間、この会話。
息子のためだろうか?
夫の「で?」に息子が答えないでいると
「手応えはあったのか?と聞いているんだ!」
と言っていたが
ならば、最初からそう言えばいいものを。
息子は、OBとの懇談会なので
「手応えと言われても、、、」
「普通じゃないかな」
と言った。
それはそうだろう。
面接はこれからなのだから、
懇談会で手応えがあるとか無いとか、質問がおかしい。
それなのに、夫は
「は?普通?」
と言って、鼻で笑い
「そういうのが【手応えが無い】って言うんだよ」
と息子に言った。
そうやって追い詰める事に
何か意味はあるのだろうか。
それで息子の自己肯定感が高まるのだろうか。
それで息子がやる気になるのだろうか。
それで息子の就職が決まるのだろうか?
